研究課題/領域番号 |
15580020
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
古谷 勝則 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (10238694)
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研究分担者 |
栗原 伸一 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80292671)
井内 正直 (財)電力研究所, 経済社会研究所, 主任研究員
小林 達明 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (40178322)
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キーワード | 草原 / 生物多様性 / 植生景観 / 全国草原シンポジウム / GIS / 将来像 / 利用者 / 評価 |
研究概要 |
社会経済の大さな変化に伴って、これまで人為の働きかけによって維持されてきた二次草原の自然環境の質が変化し、こうした環境に特有の多様な生物が消失している。本研究では八ヶ岳中信高原国定公園霧ヶ峰地区を対象に、1960年代から現在までの植生遷移の状況を空中写真や現地調査・文献調査より把握し、過去の植生遷移の状況から将来の植生を管理方法別にシミュレーションし、生態や景観に配慮した二次草原の保全手法を明らかにする。さらに、二次草原を保全する新たな社会システムを構築するために、霧ヶ峰の住民、利用者、土地権利者、行政の意見を集約し、霧ヶ峰の植生遷移と管理活動に配慮した二次草原景観の保全手法について考察する。 まず、植生遷移調査では、白黒空中写真及び旧版地形図を解析することにより、自然公園の利用の中心である車山以北の504haについては植生の遷移を明らかにすることができた。この範囲の二次草原はここ30年間で、17.4%が樹林化している。現在、車山以南の約500haの植生の遷移を調査しているところである。 次に、二次草原の将来像についてアンケート調査を行い、利用者の評価している二次草原景観の要素と景観評価項目間の重み付けを行うことができた。 さらに、「第6回全国草原シンポジウム・サミットin霧ヶ峰」の運営委員長に、栗原雅博(博士後期2年、指導教員:古谷勝則)が就任し、平成15年10月11日から13日に、諏訪市民文化センターで開催した「第6回全国草原シンポジウム・サミットih霧ケ峰」の実現に向けて努力をした。その結果、住民や土地権利者、利用者、行政関係者が意見を述べ合うことができた。
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