1.タマネギとシャロットの雑種のF_2世代76個体を用いてAFLPマーカーの構築、AFLP連鎖地図の作成及び形態形質の分離の調査を行った(研究代表者が担当)。 1)96のプライマー組合せについてAFLP分析を行った結果、64組合せでタマネギとシャロットのそれぞれに特有でF_1に遺伝するAFLPマーカーを得た。タマネギに特有なAFLPマーカーは207個、シャロットに特有なAFLPマーカーは142個であった。 2)タマネギに特有なAFLPマーカーを用いて作成した連鎖地図は八つの連鎖群から成り、それぞれの連鎖群は、40、33、12、20、20、36、18及び7個のマーカーからなり、238.4、302.8、125.5、228.9、243.6、534.4、296.7及び129.4.cMの長さであった。 3)タマネギとシャロット間で顕著な相違が見られる分けつ数及び抽苔時期のF_2世代での分離を調査し、QTL解析用のデータを得た。 2.シャロットの8種類の染色体(1A〜8A)を1本ずつ持つネギ単一異種染色体添加系統シリーズを用いて、シャロットの染色体に特異的なAFLPマーカー及びマイクロサテライトマーカーの開発を行った(研究分担者が担当)。 1)16のプライマー組合せについてAFLP分析を行った結果、12組合せで増幅ピークが得られ、シャロットに特異的なAFLPマーカーを455個得た。その中の105個が染色体に特異的なAFLPマーカーであった。それぞれの染色体に特異的なAFLPマーカーの数は、1Aが12、2Aが17、3Aが23、4Aが12、5Aが17、6Aが10、7Aが8、8Aが6であった。 2)Fischerら(2000)のマイクロサテライトマーカーについて分析を行い、26個のマーカーの座乗染色体を決定した。
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