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2004 年度 実績報告書

環境修復への利用をめざした腐植物質のキャラクタリゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 15580045
研究機関弘前大学

研究代表者

青山 正和  弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (60150950)

キーワード腐植物質 / 水溶性腐植物質 / 環境修復 / 逆相液体クロマトグラフィー / 親水性 / 疎水性
研究概要

本年度は、環境中でもっとも移動しやすいと考えられる水溶性の腐植物質について、昨年度に開発したポリマー系モノリスカラムを用いて高速逆相液体クロマトグラフィーを行う手法により疎水性/親水性の程度が異なる腐植成分の組成を分析した。水溶性腐植物質は、土壌および堆肥から水抽出した後、酸性にして沈殿する腐植酸画分を得るとともに、上澄についてポリビニルピロリドン樹脂に吸着するフルボ酸画分を得た。さらに、河川水についても同様な方法で腐植酸画分とフルボ酸画分を得た。これらの水溶性腐植物質の分析の結果、土壌および河川水の水溶性の腐植酸画分・フルボ酸画分ともに大部分が親水性成分からなることが認められた。一方、堆肥の水溶性腐植物質の場合には、腐植酸画分には疎水性成分もかなり含まれていたが、フルボ酸画分ではその大部分が親水性成分であった。また、堆肥水抽出物を銅および鉛が集積したリンゴ園土壌に加えて培養すると、銅および鉛の溶出率が高まった。これは、堆肥の水溶性腐植物質が銅および鉛と錯体形成することによって可溶化を促進するためと考えられた。さらに、土壌および腐朽有機物からアルカリ抽出することによって調製した腐植酸について高速逆相クロマトグラフィーを行い、分離する成分を分取して高速サイズ排除クロマトグラフィーによって分子サイズ分布の測定を行うとともに、FT-IRにより化学構造を推定したところ、親水性成分は分子サイズが小さく、芳香族性が強いのに対して、疎水性成分は分子サイズが大きく、脂肪族性が強いことが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 陸域生態環境での土壌有機成分の役割とその機能2004

    • 著者名/発表者名
      筒木 潔, 隅田裕明, 青山正和, 進藤晴夫, 宮島 徹, 川東正幸, 藤嶽暢英
    • 雑誌名

      日本土壌肥料学雑誌 75・4

      ページ: 511-517

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] リンゴ剪定枝の堆肥化においてチップ粒度が腐熟に及ぼす影響2004

    • 著者名/発表者名
      坂本 清, 青山正和
    • 雑誌名

      日本土壌肥料学雑誌 75・5

      ページ: 583-591

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 「腐植」、農業技術体系・土壌施肥編、第4巻、追録15号2004

    • 著者名/発表者名
      青山正和
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      農文協

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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