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2004 年度 実績報告書

イネによるヨウ素の選択的吸収とイネ赤枯れ病

研究課題

研究課題/領域番号 15580051
研究機関京都府立大学

研究代表者

山田 秀和  京都府立大学, 農学研究科, 助教授 (60094405)

キーワードヨウ素 / イネ赤枯れ病 / 分子状ヨウ素 / 土壌の可溶性ヨウ素 / ヨウ化物イオン
研究概要

1.イネはヨウ素を過剰吸収すると生育障害(赤枯れ病)を引き起こす.前年度の研究では,イネのヨウ素吸収を説明する仮説(イネは,ヨウ化物イオンをイオン吸収すると同時に,根部でヨウ化物イオンを分子状ヨウ素に酸化して吸収する)を提案し,この仮説を検証した.本年度は仮説の妥当性をさらに検討するため,イネのヨウ素吸収に及ぼす培養液pHの影響と銅イオンの添加効果を検討した.その結果,イネのヨウ素吸収は低pHで,また培養液に銅イオンが共存すると増加した.この結果はイネ根部でのヨウ化物イオンの酸化反応(4I^-+4H^++O_2→2I_2+2H_2O)に水素イオンが関与し,また酸化反応を銅イオンが触媒することの反映と考えられた.即ち,イネ根部でのヨウ化物イオンの分子状ヨウ素への酸化と吸収を間接的に証明した.
2.圃場条件でイネに供給されるヨウ素は土壌からの可溶化に由来する.そこで,赤枯れ病発生土壌に純水またはグルコース溶液を添加して,土壌ヨウ素の可溶化を検討した.その結果,土壌から可溶化するヨウ素は,土壌にグルコース溶液を添加した場合には土壌還元の進行と共に増加したが,純水を添加した場合には時間と共に低下し約2週間で最高値の50%に減少する場合もみられた.土壌ヨウ素の可溶化と硝酸イオンの消失とが時間的にほぼ対応したこと,また硝酸イオンはヨウ化物イオンを分子状ヨウ素に酸化することから,硝酸イオンの存在下ではヨウ化物イオンが分子状ヨウ素に酸化され土壌吸着するため,土壌ヨウ素の可溶化が低下すると推定した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of oxidizing power of roots on iodine uptake by rice plants2005

    • 著者名/発表者名
      Hidekazu Yamada, Chie Takeda, Aya Mizushima, Kimi Yoshino, Koyo Yonebayashi
    • 雑誌名

      Soil Science and Plant Nutrition 51巻1号

      ページ: 141-145

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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