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2003 年度 実績報告書

γ-グルタミルトランスペプチダーゼの活性中心の構造解析と反応機構

研究課題

研究課題/領域番号 15580061
研究機関京都大学

研究代表者

鈴木 秀之  京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (10202136)

キーワードγ-グルタミルトランスペプチダーゼ / グルタチオン / 活性中心 / Ntn-ヒドロラーゼ
研究概要

大腸菌由来のγ-グルタミルトランスペプチダーゼはD体、L体いずれのγ-グルタミル化合物も基質とするが、D体に対するKm値はL体に対するKm値に比べて10倍ぐらい大きい値になった。このことは、α炭素に付いているアミノ基、カルボキシル基の両方を認識している残基が存在することを示している。γ-グルタミルトランスペプチダーゼのアミノ酸配列とクラスIVセファロスポリンアシラーゼのアミノ酸配列のホモロジーは高い。特にこれまでにアミノ酸配列が明らかになっているγ-グルタミルトランスペプチダーゼの間で、完全に保存されている残基はクラスIVセファロスポリンアシラーゼでもよく保存されている。そのうちの一つである大腸菌のγ-グルタミルトランスペプチダーゼの433番目の残基に当たるAsp-433に相当するヒトのγ-グルタミルトランスペプチダーゼ残基(Asp-423)は基質であるγ-グルタミル化合物のα位のアミノ基と相互作用して安定化させているととが示唆されていた(つまり、Asp-433は活性中心を形成する残基の一つと考えられた)。この残基はクラスIVセファロスポリンアシラーゼではアスパラギンであったので、D433N変異を導入したところ、GL-7-ACAアシラーゼ活性を持つようになり、γ-グルタミルトランスペプチダーゼをセファロスポリンアシラーゼに変換することに成功した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] H.Suzuki, K.Kato, H.Kumagai: "Enzymatic synthesis of γ-glutamylvaline to improve the bitter taste of valine"J.Agric.Food Chem.. 52(3). 577-580 (2004)

  • [文献書誌] H.Minami, H.Suzuki, H.Kumagai: "γ-Glutamyltranspeptidase, but not YwrD, is important in utilizing extracellular glutathione as a sulfur source in Bacillus subtilis"Journal of Bacteriology. 186(4). 1213-1214 (2004)

  • [文献書誌] 南博道, 鈴木秀之, 熊谷英彦: "枯草菌のγ-グルタミルトランスペプチダーゼに関する研究"応用微生物学研究. 1(2). 109-114 (2003)

  • [文献書誌] H.Suzuki, S.Izuka, H.Minami, N.Miyakawa, S.Ishihara, H.Kumagai: "Use of bacterial γ-glutamyltranspeptidase for enzymatic synthesis of γ-D-glutamyl compounds"Appl.Environ.Microbiol.. 69(11). 6399-6404 (2003)

  • [文献書誌] H.Minami, H.Suzuki, H.Kumagai: "A mutant Bacillus subtilis γ-glutamyltranspeptidase specialized in hydrolysis activity"FEMS Microbiol.Lett.. 224(2). 169-173 (2003)

  • [文献書誌] H.Minami, H.Suzuki, H.Kumagai: "Salt-tolerant γ-glutamyltranspeptidase from Bacillus subtilis 168 with glutaminase activity"Enzyme Microb.Technol.. 32(3-4). 431-438 (2003)

  • [文献書誌] H.Suzuki, H.Kumagai: "Challenges in Taste Chemistry and Biology"American Chemical Society. 223-237 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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