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2004 年度 実績報告書

γ-グルタミルトランスペプチダーゼの活性中心の構造解析と反応機構

研究課題

研究課題/領域番号 15580061
研究機関京都大学

研究代表者

鈴木 秀之  京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (10202136)

キーワードγ-グルタミルトランスペプチダーゼ / グルタチオン / 活性中心 / 求核原子 / 基質特異性
研究概要

大腸菌のγ-グルタミルトランスペプチダーゼはD体、L体いずれのγ-グルタミル化合物も基質とするが、D体に対するKm値はL体に対するKm値に比べて10倍ぐらい大きい値であった。このことは、α炭素に付いているアミノ基、カルボキシル基の両方を認識している残基が存在することを示している。γ-グルタミルトランスペプチダーゼのアミノ酸配列とクラスIVセファロスポリンアシラーゼのアミノ酸配列のホモロジーは高い。特にこれまでにアミノ酸配列が明らかになっているγ-グルタミルトランスペプチダーゼの間で、完全に保存されている残基はクラスIVセファロスポリンアシラーゼでもよく保存されている。そのうちの一つである大腸菌のγ-グルタミルトランスペプチダーゼの433番目の残基に当たるAsp-433に相当するヒトのγ-グルタミルトランスペプチダーゼ残基(Asp-423)は基質であるγ-グルタミル化合物のα位のアミノ基と相互作用して安定化させていることが示唆されていた(つまり、Asp-433は活性中心を形成する残基の一つと考えられた)。この残基はクラスIVセファロスポリンアシラーゼではアスパラギンであったので、D433N変異を導入したところ、GL-7-ACAアシラーゼ活性を持つようになり、γ-グルタミルトランスペプチダーゼをセファロスポリンアシラーゼに変換することに成功した。この残基に相当するBacillus subtilisのAsp-445をAlaに置換したところ、転移活性を完全に失ったものの、加水分解活性は保持していた。
結晶化については、新しいリザーバーの検索を行い、これまで使用してきたPEG6000以外にも多くのリザーバーが使用できる可能性が見出された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] A single amino acid substitution converts γ-glutamyltranspeptidase to class IV cephalosporin acylase (glutaryl-7-amino-cephalosporanic acid acylase).2004

    • 著者名/発表者名
      Hideyuki Suzuki
    • 雑誌名

      Applied and Environmental Microbiology 70・10

      ページ: 6324-6328

  • [雑誌論文] Development of an efficient enzymatic production of γ-D-glutamyl-L-tryptophan (SCV-07), a prospective medicine for tuberculosis, with bacterial γ-glutamyltranspeptidase.2004

    • 著者名/発表者名
      Hideyuki Suzuki
    • 雑誌名

      Journal of Biotechnology 111・3

      ページ: 291-295

  • [雑誌論文] Enzymatic synthesis of γ-glutamylvaline to improve the bitter taste of valine.2004

    • 著者名/発表者名
      Hideyuki Suzuki
    • 雑誌名

      Journal of Agricultural and Food Chemistry 52・3

      ページ: 577-580

  • [雑誌論文] γ-Glutamyltranspeptidase, but not YwrD, is important in utilizing extracellular glutathione as a sulfur source in Bacillus subtilis.2004

    • 著者名/発表者名
      Hiromichi Minami
    • 雑誌名

      Journal of Biotechnology 186・4

      ページ: 1213-1214

  • [雑誌論文] γ-Glutamyltranspeptidase and its precursor.2004

    • 著者名/発表者名
      Jun Hiratake
    • 雑誌名

      Handbook of Proteolytic Enzymes.(2nd ed.)

      ページ: 2090-2094

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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