研究課題/領域番号 |
15580065
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中山 二郎 九州大学, 農学研究院, 助教授 (40217930)
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研究分担者 |
永田 宏次 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (30280788)
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キーワード | 腸球菌 / クオーラムセンシング / スクリーニング / 阻害剤 / ゼラチナーゼ / 病原因子 / 抗感染症剤 / ポスト坑成物質 |
研究概要 |
クオーラムセンシング(菌密度依存的遺伝子発現制御機構)は近年の細菌学において大変注目されている細菌界で広く見られる現象である。特に、病原性細菌の病原因子発現がこのクオーラムセンシングにより制御されている例が多く報告されていることから、クオーラムセンシングはポスト抗生物質薬剤開発のターゲットの一つとして注目されている。本研究では、申請者が発見した腸球菌の病原性プロテアーゼの発現制御に関わるクオーラムセンシングを標的とした薬剤の開発を最終目的として、この腸球菌のクオーラムセンシング阻害剤を放線菌二次代謝産物よりスクリーニングした。腸球菌の病原性プロテアーゼ発現の阻害を一次スクリーニングの指標とした。次に、腸球菌の病原性プロテアーゼ発現を誘導する因子GBAP(gelatinase biosynthesis-activating pheromone)の生産阻害を二次スクリーニングの指標とした。約200株の放線菌を土壌より分離し、培養液上清を一次スクリーニングに供した。阻害活性株は、さらに二次スクリーニングに供した。両アッセイで最も強い活性を示したQU-Y33-1株を選択し、阻害物質Y33-1を単離精製した。Y33-1はμM以下の濃度で、腸球菌のプロテアーゼ生産およびGBAPの生産を阻害した。腸球菌自身の増殖は10μM以上で阻害した。つまり、Y33-1は腸球菌のクオーラムセンシング阻害剤であると考えられる。現在Y33-1の構造解析を行なっている。
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