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2003 年度 実績報告書

昆虫生体防御の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 15580078
研究機関鳥取大学

研究代表者

森嶋 伊佐夫  鳥取大学, 農学部, 教授 (30032296)

研究分担者 山野 好章  鳥取大学, 農学部, 助教授 (00182593)
キーワード昆虫生体防御 / エリ蚕 / ペプチドグリカン認識タンパク質 / cDNAクローニング / チロシン3-ヒドロキシラーゼ / レボシン / PGRP
研究概要

1.ペプチドグリカン認識タンパク質(PGRP) cDNAのクローニングとその発現
エリ蚕脂肪体で発現するPGRP cDNAをクローニングした.このcDNAから推定されるアミノ酸配列は,エリ蚕体液から単離したタンパク質およびカイコ,タバコスズメガから単離されている鱗翅目昆虫タイプとは異なっており,ショウジョウバエのLBタイプに近いものであった.このことから,エリ蚕には少なくとも2種のPGRPが存在することが明らかになった.このPGRPcDNAは,脂肪体と中腸で特に強く発現しており,バクテリアまたはペプチドグリカン(PGN)の注射により誘導された.
2.バクテリアにより誘導されるHdd11 cDNAのクローニングとその発現
エリ蚕脂肪体でバクテリアにより誘導される遺伝子をsuppression subtractive hybridization (SSH)法により検索し,62種の遺伝子断片を得た.その中から,機能未知の免疫関連遺伝子Hdd11 cDNAをクローニングした.この遺伝子は,無処理幼虫では全く発現していないが,バクテリア,PGN,β1,3-グルカンなどの注射により,脂肪体と中腸で誘導された.
3.バクテリアにより誘導されるtyrosine 3-hydoroxylase (TH)遺伝子のクローニングとその発現
THはdopamine生合成の律速酵素で,神経伝達およびクチクラ形成に関与していることが知られているが,エリ蚕脂肪体でバクテリアにより誘導されるTHを発見し,cDNAをクローニングした.この酵素は,似た反応を触媒するフェノールオキシダーゼとは全く別のタンパク質であり,生体防御にどの様に関わっているか興味を持たれる.
4.バクテリアにより誘導されるレポシンcDNAのクローニング
エリ蚕から,カイコのレボシンcDNAと相同性のあるcDNAをクローニングしたが,このcDNAには抗菌性タンパク質であるレボシンペプチドに相当する領域が無く新規の遺伝子であると考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Bao et al.: "cDNA cloning and expression of bacteria-induced Hdd11 gene from eri-silkworm, Samia cynthia ricini"Comp.Biochem.Physiol., Part C. 136. 337-342 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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