研究課題/領域番号 |
15580158
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
日野 明徳 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90012012)
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研究分担者 |
岡本 研 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20160715)
青木 茂 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (50270898)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 海産ワムシ / ケモスタットシステム / 培養排水 / 汚濁負荷低減 / ゼロエミッション |
研究概要 |
水産種苗生産機関からの廃水は現在法律による規制の対象外であるが、今後は「環境との共生」の観点からゼロエミッション化が要求されるものと考えられる。本研究では、この目的に最も優れているとされるケモスタット式自動連続培養における生産ワムシの品質、物質フローの特性、餌料効率、汚濁物質の形態(溶存、懸濁)などを精査し、既存システムであるバッチ式培養との得失を論じた。 バッチ培養法では、L型ワムシ、S型ワムシともに、時間経過に伴って毒性の高い非解離アンモニアの濃度が上昇してワムシの同化効率を低下させ、未消化餌料の大量発生を招いた。これにより培養水中の有機物量が増加するため、収獲できるワムシの量に比して廃水の有機物濃度が高くなった。 ケモスタット式連続培養では、設定餌料密度を高くするに従ってバッチ培養と同様の培養槽内環境の還元化、アンモニア態N量の増大が起こった。このことは、培養構内の物質を均一に抜き取ることが前提である連続培養法が高餌料密度では成立し難いことを示すものである。 成長(生産)効率が高い場合には、ワムシに取り込まれずに水中へ排泄される有機物量が減少することから、餌料密度と成長効率の関係を精査した。L型ワムシの生産効率の最大値はS型ワムシよりも高く、前者は約40%、後者は約30%であった。 ケモスタット式連続培養法はバッチ培養法より排出アンモニア態Nが少なく、至適条件下では、バッチ培養法の1/4以下の排出アンモニア態Nでワムシを生産することが可能であった。 ワムシの品質の比較としてC-N含量を比較すると、連続培養法で生産されたワムシよりもバッチ培養法で生産されたワムシの方が著しく低かった。これは、培養槽内の環境が、バッチ培養では時間経過とともに悪化することによるものと考えられた。
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