研究概要 |
1.イトマキヒトデ幽門盲のう由来ホスホリパーゼA2(PLA2)アイソザイムの精製とその基質特異性 イトマキヒトデ幽門盲のうから電荷の異なるPLA2アイソザイムを精製し、その基質特異性を測定した。その結果、精製されたアイソザイムは既に精製されているPLA2と同様の基質特異性を示した。このことから、イトマキヒトデ幽門盲PLA2の基質特異性はイトマキヒトデに特有のものではないかと推察された。 2.タコヒトデ幽門盲のう由来PLA2の部分精製とその基質特異性 タコヒトデ幽門盲のうからPLA2を部分精製しその基質特異性を測定した。その結果、イトマキヒトデ幽門盲のう由来PLA2の基質特異性と同様であった。このことから、イトマキヒトデ幽門盲のう由来PLA2の基質特異性はヒトデ類に共通の性質ではないかと推察された。 3.イトマキヒトデ`PLA2の部分精製G54K変異体の基質特異性 イトマキヒトデPLA2のN-末端から54番目のpancreaticループ部位のGlyをLysに置換した変異体を作製し、部分精製した。部分精製変異体はワイルドタイプのPLA2と同様の基質特異性を示したが,比活性が1/30と低かった。このことから、54番目のGlyは活性発現に重要な役割をはたすのではないかと推察された。
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