今年度は、環境先進国のEUや数理計画手法の先進国であるUSAの研究成果の収集と、糞尿処理など環境負荷の問題を抱える酪農経営体の調査、及び、世界スタンダードな数理計画手法(コンピュータソフト)の調査と収集を行った。 1.EUでは、数理計画手法を用いて、農業が環境に与える影響に対する評価が行われていることがわかった。また、その評価方法の開発にはUSAの研究者も協力している。わが国では、そのような研究成果をみることはできず、早急に同様な計画モデルを作成し、同様な方法でわが国とEUとの比較分析をする必要があることが把握された。 2.酪農経営体に対する調査は、環境に優しいといわれているバイオガス・プラントを利用する農家を調査し、プラント利用以前と以後でどのように変化したかを把握した。来年度は、プラント利用以前の経営計画モデルと以後の経営計画モデルを作成し、それを比較分析しながら酪農経営の環境負荷考慮モデルを作成する。また、畑作経営については、来年度、酪農経営と同様な調査を行い、畑作経営の環境負荷を考慮した経営計画モデルの作成を試みる。 3.数理計画手法のコンピュータソフトとしては、世界的に流通しているものは3種類ほどあるが、その中からリーズナブルな価格で、表計算ソフトと連動して使えるWhat's Bestを購入した。
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