今年度はイギリス、ドイツの農学思想の発展について研究を進めた。ただ15年度は、実際に現地に赴いて行なったのはイギリスである。ただ中国の農学研究の歴史を認識しておく必要が生じ、短期間北京にも赴いた。ドイツについては16年度に現地調査をすることとし、本年度は文献研究を中心とした。 イギリスでは、同国農業史、農村史、農学史について多くの文献を有するレディング大学を訪れ、多くの貴重な文献を参照し、入手して帰ることが出来た。特にイギリス農学の発展に関する通史的な文献を見出し入手することで、そこからジェスロー・タル、アーサー・ヤングをはじめイギリス農学の端緒、そしてリカードやマルサス、さらにドイツ、フランスの農学へと連なる糸口を見つけ出すことが出来た。 今後これを基礎に、日本近代化との関係を意識しながら、次のドイツを中心とした研究へと進めていく予定である。
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