研究課題
(1)モデルの推定昨年考案した確率的選択モデルを元に、圃場整備事業地区のデータから、統計的分析手法を適用して水田の賃貸借に対する農家行動モデル(貸し手と借り手について)を具体的に推定した。(2)影響要因の解明モデル推定結果から、圃場整備は、地代を大幅に上昇させ、賃貸借合意水準を高めることが明らかとなった。また、水田賃貸借に対しては、米価の低下と労賃の低下が地代の大幅な低下をもたらし、特に、水田賃貸借においては米価低下の負の影響が大きいこと、圃場の立地条件(都市近郊か中山間地帯か)が影響する要因であることが明らかとなった。これら要因は、先行研究で指摘されてきた点であるが、その影響の弾力性による定量化は、本研究により初めてなされた点である。(3)追加調査の実施畑地におけるモデルの適用性を検証するために、山梨県の甲府市周辺の樹園地農家に対し、アンケート調査を実施して、水田のデータと同様なデータを収集した。(4)結果の公表推定したモデルにもとづいて、米国ハワイ州で開催されたWESTERN REGIONAL SCIENCE ASSOCIATION 43rd Annual Meeting "The Impacts of Paddy-field Consolidation Projects on Farmland Rental Transactions in Japan : An Application of the Stochastic Choice Model to the Capitalization Mechanism in the Regulated Market"として発表を行って、他の研究者との意見交換を行った。また、本年度の研究成果をまとめて『Journal of Agricultural Applied Economics, Research in Agricultural Applied Economics (online journal)』に論文を公表した。
すべて 2004 2003
すべて 雑誌論文 (5件)
日本農業経済学会論文集 2004年度別冊
ページ: 263-270
Journal of Agricultural Applied Economics, Research in Agricultural Applied Economics (online journal)
ページ: http://www.agecon.uga.edu/^-jaae/
WESTERN REGIONAL SCIENCE ASSOCIATION 43rd Annual Meeting
ページ: 25
APPC2004 Conference Program
ページ: http://www.uq.edu.au/economics/appc2004/conf-papers.htm#cps
農業経済研究 75・3
ページ: 107・117