研究課題/領域番号 |
15580209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
石田 朋靖 宇都宮大学, 農学部, 教授 (00159740)
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研究分担者 |
後藤 章 宇都宮大学, 農学部, 教授 (80162139)
加藤 弘二 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (40261820)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 熱帯泥炭 / 好気分解 / 嫌気分解 / 二酸化炭素放出 |
研究概要 |
農地開発後の環境要因の変化に伴う熱帯泥炭地の二酸化炭素放出予測を予測するため、二酸化炭素放出に最大の影響を持つ圃場の水分状態に焦点を当て、現地調査と室内実験から以下のことを明らかにした。 対象としたタイ国南部ナラチワ県のバチョ湿地における泥炭深さ分布をIndicator Geostaticsの手法で解析した結果、ここでの泥炭体積は2.14×10^7m^3と推定され、炭素換算で2.5×10^6tCの二酸化炭素が放出される可能性があることが分かった。 また、過去20年間の現地調査結果を整理したところ、地表排水を導入した場所では、年間の二酸化炭素放出量(炭素換算)が野火により38tC/ha/yr、分解により19tC/ha/yr、合計57tC/ha/yrであるのに対し、できるだけ湛水を維持した放棄地では、2tC/ha/yrに留まることが明らかとなった。 一方、室内実験の結果から、不飽和土層が増加した場合の二酸化炭素放出速度(炭素換算)は、19tC/ha/yrと推定され、非湛水の飽和泥炭層の場合で2tC/ha/yr、湛水位を増加させた場合は、嫌気状態での二酸化炭素放出速度である1.15tc/ha/yrに近い値となることが推定された。 こうした結果、対象とした泥炭地では、適切な水管理を行うことにより、放出量を57tC/ha/yrから1.15tC/ha/yrの範囲でコントロールすることが可能となることが明かとなった。
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