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2003 年度 実績報告書

コンバイン脱穀選別部内の籾飛散に関する流体力学的解明と脱穀制御への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15580222
研究機関九州大学

研究代表者

井上 英二  九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (00184739)

研究分担者 松井 正実  井関農機株式会社, 熊本技術部, 技師(研究職)
森 健  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (50117272)
橋口 公一  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (10038250)
キーワードコンバイン / 風選別 / 風速分布 / PIV / FVM / シミュレーション / 拡散力
研究概要

本研究は,唐箕ファンから送り出される選別室内部の風速分布を明らかにし,選別室内部に落下する籾の飛行軌跡を力学的に解明して,様々な穀粒流量でのシミュレーションを行い,唐箕ファンの回転速度の適正化に資することで,選別品質の向上を目指すものである.
本年度は,PIV(Particle Image Velocimetry;粒子画像流速測定法)およびFVM(Finite Volume Method;有限体積法)を用いて,機械装置内部の風速分布について,測定および数値実験を行った.また,穀粒流量が大きい場合について,籾同士の接触や衝突などの飛行軌跡に対する影響について検討し,これらの影響を考慮したシミュレーションを実施した.
機械装置内部の風速分布測定では,唐箕ファンの回転速度を種々に変化させてPIV解析を行った.同時に,モデル化した同装置内部の鉛直2次元に関する風速分布について,FVMを用いた数値実験を行った.これらの結果を熱線風速計による代表点風速と比較したところ,PIV, FVMともに良好な一致が見られ,それら手法による風速分布計測の有効性を確認することができた.
穀粒流量が大きい場合の籾の飛行シミュレーションについては,籾どうしの接触や衝突などによる影響を考慮し,穀粒1粒の飛行に関する運動方程式に,新たに拡散力を導入した.また,機械装置内部を穀粒が流下するため,選別風通過面積が減少することを考慮して,連続の式を適用した風速増加を新たに導入した.シミュレーションでは,最小飛行軌跡を求める際には拡散力を考慮し,最大飛行軌跡を求める際には拡散力と風速増加を考慮した.求めた飛行軌跡は同条件の実測値と比較した.その結果,最小・最大飛行軌跡ともに実測値と良好な一致が見られ,シミュレーションの妥当性を確認することができた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masami MATSUI: "Regulating the Winnowing Fan to Accommodate Changes in the Grain Feed Rate"Journal of Japanese Society of Agricultural Machinery. 65(4). 43-48 (2003)

  • [文献書誌] Masami MATSUI: "Using Particle Image Velocimetry to Measure the Wind in a Winnowing Chamber"Journal of the Faculty of Agriculture Kyushu University. 48(1・2). 187-193 (2003)

  • [文献書誌] Masami MATSUI: "Study on the Flying Paddy Acting the Cleaning Wind (Part 1)"Journal of Japanese Society of Agricultural Machinery. 66(1). 43-48 (2004)

  • [文献書誌] Masami MATSUI: "Study on the Flying Paddy Acting the Cleaning Wind (Part 2)"Journal of Japanese Society of Agricultural Machinery. 66(1). 49-54 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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