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2003 年度 実績報告書

真空(減圧)流動層を利用した農産物の乾燥,冷却及び殺菌システム

研究課題

研究課題/領域番号 15580223
研究機関九州大学

研究代表者

田中 俊一郎  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80041664)

研究分担者 胡 文忠  九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (30325493)
キーワード真空流動層 / 農産物 / 熱および物質移動 / 乾燥 / 冷却 / 殺菌
研究概要

<研究の背景と目的>
穀物の低温下における除湿・乾燥等の操作は,製品の高品質の要求には応えられるが,乾燥速度は比較的遅く能率が悪い。また,カット野菜の冷水冷却はビタミン類の流失等が避けられず,水きり法と殺菌法にも課題を残している。
本研究は,真空(減圧)流動層を利用して,穀物とカット野菜を高品質かつ高能率的に乾燥または冷却するとともに,殺菌システムの構築を試みようとするものである。
<研究結果>
1)真空乾燥および真空冷却機能を有する真空流動層装置を設計開発した。装置はジャケット式真空流動槽(φ200,1550(H)),油回転真空ポンプ(950l/min),コールドトラップ(伝熱面積2.5m^2)と冷凍機(400W),温水ボイラー(3.0W),およびこれらをつなぐ配管から構成された。
2)流動槽の拡散板から少し上部の500mmの部分は,ヴォータージャケット構造で,真空乾燥の場合の蒸発潜熱源になるようにした。
3)無負荷運転の結果,コールドトラップの表面温度が-20℃のとき,真空流動槽内の全圧は760Torrから約6分で6Torrまで下がった。この結果は葉菜類の真空冷却を行うのに十分な性能であることが示された。
4)電熱ヒータによる温水ボイラーの水温は48℃まで上昇可能で,穀物の乾燥を行うのに十分な性能であることが示された。
5)非粒形材料として,キャベツを縮少した原形,1/2カット,1/4カットおよび千切り状態で,約5℃まで真空冷却するのに,それぞれ3分,3分,1分40秒,1分15秒要し,カットキャベツの冷却時間は,更に短時間になる見込みである。
6)冷却後の貯蔵中の品質については,現在,実験続行中である。
7)乾燥については,基準材料のシリカゲルによる実験を続行中である。穀物については,収穫時期を待って実験を行う予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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