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2003 年度 実績報告書

ウシ乳腺上皮細胞に対する成長ホルモンの直接作用のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 15580245
研究機関東北大学

研究代表者

萩野 顕彦  東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (80156249)

キーワード乳腺上皮細胞 / 成長ホルモン / カゼイン / ラクトジェニックホルモン
研究概要

実験1:ウシ乳腺上皮細胞(BMEC)における成長ホルモン(GH)レセプターの発現
GHレセプターの発現は、GHレセプター抗体を用いた免疫染色法とRT-PCR法により解析した。その結果、すべての乳腺上皮細胞においてGHレセプターの存在が認められた。また、GHレセプターmRNAの発現も確認された。このことから、本実験で用いたBMECにはGHレセプターが存在していることが明らかになった。
実験2:ウシ乳腺上皮細胞のカゼイン合成に及ぼすGH及びラクトジェニックホルモン(インスリン、プロラクチン、デキサメサゾン:LHs)の作用
BMECを培養培地にてトランスウェルインサート培養法で培養した。培養2日後GH、LHsまたはGH+LHsを添加した培地に置換し、4日目に培地を回収してα-カゼイン分泌量をELISA法にて測定した。また、mRNAを抽出しRT-PCR法によりα-S1カゼインmRNAとGHレセプターmRNA発現を解析した。培地中のα-カゼイン量は、無処理区と比較して、1000ng/mlのGH処理区で有意な増加が認められた。LHsは単独添加ではα-カゼイン分泌を刺激しなかったが、100ng/mlと1000ng/mlのGH処理区へのLHs添加はα-カゼイン分泌量を有意に増加させた。α-S1カゼインmRNA発現は無処理区では認められなかったが、GH処理区、LHs処理区及びGH+LHs処理区で観察された。その発現は、LHs処理区よりもGH処理区とGH+LHs処理区で強かった。また、GHレセプターmRNAはすべての処理区で観察され、LHs処理区とGH+LHs処理区でその発現が増強した。以上のことから、GHはウシ乳腺上皮細胞に直接作用してカゼイン合成を促進することが明らかになった。さらに、GHレセプターmRNA発現はGHとLHsによって調節されていると可能性が示された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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