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2004 年度 実績報告書

自然界におけるロタウイルスの感染環の解明とその流行予測

研究課題

研究課題/領域番号 15580273
研究機関岐阜大学

研究代表者

杉山 誠  岐阜大学, 連合獣医学研究科, 教授 (80196774)

研究分担者 源 宣之  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10144007)
北川 均  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (70144003)
キーワードロタウイルス / 血清疫学 / 発現精製VP8 / ラテックス凝集試験 / P遺伝子型 / 人獣共通感染症
研究概要

異なるPタイプのロタウイルス10株に対する免疫血清を用意し、平成16年度に開発した3つの異なるPタイプのヒトロタウイルスWa株、サルロタウイルスSA11株およびトリロタウイルスPO-13株のVP8蛋白質を利用したラテックス凝集試験(それぞれWa-、SA-、PO-LA試験)の特異性と交差性について検討を進めた。その結果、VP8蛋白質のホモロジーが80%以上の組み合わせの場合、交差反応性があることが確認された。このことから、Wa-、SA-およびPO-LA試験により、それぞれヒトの主な流行遺伝子型P[4]とP[8]、動物の一部で流行している遺伝子型P[2]とP[3]、およびトリの流行遺伝子型P[17]のロタウイルスに対する抗体を特異的に検出できることが確認された。
この3つのラテックス凝集試験を用いて、1975年から1992年にかけて収集されたヒト血清3131例についてロタウイルスに対する抗体調査を行った。これらのヒトの間では、Wa-LA抗体陽性率が85.8%と主にヒトロタウイルスの流行が起きていた。一方、PO-LA試験でも1.4%で抗体陽性例が見つかり、ヒトにおいてトリロタウイルスの感染も確認された。特に1985年にトリロタウイルスに対する抗体陽性率が7.5%と高い傾向があり、トリロタウイルスの小規模な流行が起きていた可能性が示された。これはトリロタウイルスが人獣共通感染症の病原体である可能性を世界で初めて示す結果となった。
同様に、全国のウシ346例の各ロタウイルスに対する抗体を調べた結果、SA-LA試験で60.9%とウシでは動物ロタウイルスが中心となり感染環が形成されていた。しかし、ヒトおよびトリロタウイルスに対する抗体陽性率もそれぞれ46.6%、52.2%と高く、ウシでは種々のロタウイルスが複雑に感染している状況が推測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Attachment and infection to MA104 cells of avian rotaviruses require the presence of sialic Acid on the cell surface2004

    • 著者名/発表者名
      M.Sugiyama, K.Goto, H.Uemukai, Y.Mori, N.Ito, N.Minamoto
    • 雑誌名

      Journal of Veterinary Medical Science 66・4

      ページ: 461-463

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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