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2005 年度 実績報告書

遺伝子解析による鶏肉のカンピロバクター汚染経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15580275
研究機関鹿児島大学

研究代表者

中馬 猛久  鹿児島大学, 農学部, 助教授 (90201631)

研究分担者 岡本 嘉六  鹿児島大学, 農学部, 教授 (00136847)
キーワードカンピロバクター / ブロイラー / 遺伝子型別 / 食鳥処理場 / 交差汚染
研究概要

本研究では、ブロイラー農場でみられた遺伝子型カンピロバクターが食鳥処理過程でどのようにブロイラーと体や解体肉を汚染していくかを調べた。
出荷1週間前のブロイラー(20羽×6農場、13鶏舎)の直腸スワブ、ならびに食鳥処理場搬入時の輸送カゴ付着糞、脱羽後の体スワブ、手羽肉を各20検体採材した。各検体を培養し、得られた菌株をPCR法により同定した。菌株の識別にはPCR-RFLP法を用いデンドログラムを作製した。
480検体のうち223株がCampylobacter jejuniであり、36株がC.coliであった。PCR-RFLPの結果、 C.jejuniでは11の異なるバンドパターンがみられ、6つの遺伝子型に分類された。C.coliでは4つの異なる遺伝子型がみられた。C.jejuniにおいて6農場中5農場で2つ以上の遺伝子型がみられたことから、1つの農場では複数の異なる遺伝子型が共存していることがわかった。脱羽後からの分離株では各段階の分離株にはみられない遺伝子型が3農場でみられた。手羽肉からの分離株は、同農場からの分離株およびその近縁株と1農場を除いて一致した。一方、 C.coliでも高度に汚染されている2農場中、1農場では多様な遺伝子型がみられ、その農場の手羽肉分離株の遺伝子型は直前に処理された農場の分離株と遺伝子型が一致していたことから、処理場内での交差汚染の可能性が考えられた。
以上の成績から、処理場内では交差汚染は起きているものの、その後の工程を通して手羽肉に残存する汚染菌株の主なものは同農場段階での保菌株であることが判明した。また、脱羽段階が処理解体において汚染を拡大する場所であると考えられた。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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