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2003 年度 実績報告書

犬の先天性難聴に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15580291
研究機関日本獣医畜産大学

研究代表者

土田 修一  日本獣医畜産大学, 獣医学部, 助教授 (20217326)

キーワードイヌ / 難聴 / ワーデンブルグ症候群 / 先天性疾患 / PCR / MITF / SOX10 / PAX3
研究概要

犬の先天性難聴は多くの犬種で認められ、特に被毛の白色化を伴った症候性難聴が報告されている。この病態は人のワーデンブルグ症候群との相同性が推測されているが、その本態は明らかではない。本研究では人のワーデンブルグ症候群で遺伝子異常が報告されている遺伝子群を犬の症例で解析し、その病態と人との相同性を明らかにしようとするものである。今年度は標的遺伝子としてMITF、SOX10、PAX3の3遺伝子に焦点を当て、犬における各遺伝子の構造解析を進めて、遺伝子検査のための基礎的研究を実施した。まず、各遺伝子は健常犬の組織より抽出したRNAを試料としてRT-PCR法によりcDNAを増幅し、その塩基配列を明らかにした。そして、人やマウスの遺伝子構造を参考にして犬の遺伝子構造を推測し、PCR法によりゲノムDNAの断片を増幅、クローニングして遺伝子のエクソンーイントロン構造の解明を進めた。その結果、犬のMITF cDNAではヒトの同様にアイソフォームが存在し、現在までに3つの存在が明らかになった。また、犬のSOX10遺伝子の構造は人と同様に、コーディング領域は3つのエクソンにまたがることが明らかとなった。犬のPAX3遺伝子の構造解析は進行中である。本年度に解析された犬の各遺伝子のゲノム構造をもとに、次年度は犬の各遺伝子のエクソン領域をそれぞれ増幅して、犬の標的遺伝子の検査法を開発し、犬の先天性難聴の症例犬の遺伝子異常の本態を明らかにしたい。その結果は集団遺伝学的検査を可能にすると共に、疾患予防につながるものと期待される。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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