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2004 年度 実績報告書

ブラシノステロイドの生理機構解明に有用なハイブリッド型プローブの設計と合成

研究課題

研究課題/領域番号 15590034
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

瀬戸 秀春  独立行政法人理化学研究所, 吉田植物機能研究室, 先任研究員 (40175419)

キーワード植物ホルモン / ブラシノステロイド / 合成 / ハイブリッド型プローブ / 光アフィニティープローブ / 受容体 / ビオチン / フェニルジアジリン
研究概要

前年に続き、天然ブラシノステロイド(BR)であるカスタステロン(CS)の6位カルボニル基とブラシノライド(BL)のC-25/C-26を起点とする機能性ハイブリッド型プローブの合成研究を行った。
これと並行して、前年合成したフェニルジアジリンとビオチンで二重修飾したCS誘導体、BPCS(biotin-tagged photoaffinity castasterone)を用い、BRの受容体機構の解明研究を行った。即ち、当研究者らは、2001年、膜1回貫通型タンパク質BRI1がBRと細胞外で結合、BR情報を細胞内へ伝達していることを明らかにし、BRI1がBRの受容体であることを証明している[Nature,410,380(2001)]。しかし、BRがBRI1に直接結合しているかなど、詳細な分子機構は不明のままだった。今回、我々は、BPCSを用いた光アフィニティ-ラベル実験で、BRとBRI1の結合様式を解析した。その結果、BRは、他のペプチドやタンパク質の介在なしにBRI1に直接結合していることを明らかにした。更に、94個のアミノ酸からなる結合に必要な最小領域を特定、これが、動植物を通じて他に類型のないタンパク質の新しいステロイド結合領域であることも明らかにした[Nature,433,167(2005)]。
本研究では、BPCSの次の様な特長が確認された。1)放射元素標識体ではないので長期間安定に保存でき、通常の実験室で数多くの実験が自由にできる;2)光反応基であるフェニルジアジリンは、従来使われてきたフェニルアジドより長波長(365nm)で反応するため、タンパク質やペプチドを損傷する危険性がなく、加えて、クロスリンク効率が格段に高く、生成する結合も安定である;3)ビオチンは検出基としてだけでなく、クロスリンクしたタンパク質やペプチドの精製基としても機能する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Binding of brassinosteroids to the extracellular domain of plant receptor kinase BRI12005

    • 著者名/発表者名
      T.Kinoshita, A.Cano-Delgado, H.Seto, S.Hiranuma, S.Fujioka, S.Yoshida, J.Chory
    • 雑誌名

      Nature 433

      ページ: 167-171

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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