研究概要 |
高感度化を目的とする蛍光及び化学発光物質への誘導体化は芳香環への置換基導入に基づいていた。しかし、数百倍という高感度化には成功していない。高感度蛍光・化学発光試薬合成において新規合成法が望まれている。 コア分子として、1,2-Pyrocatechol及び1,3,5-Trihydroxybenzeneを用い、分岐部位及び末端部位に没食子酸を有する第1世代ポリフェノールデンドリマーの合成に成功しその発光強度は没食子酸の発光強度の400倍及び600倍であることを明らかにしている(Tetrahedron Letters,43,8185,2002)。今年度、水溶性カルボジイミドである1-Ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)-carbodiimide(EDC)及びカチオン性界面活性剤であるCetyltrimethyl-ammonium bromide (CTAB)が合成したポリフェノールデンドリマーの発光強度を4-7倍増感させることを見出した(Luminescence,18,239,2003)。なお、本研究結果をThe ninth international kyoto conference(要旨集,p.233)にて報告した。
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