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2004 年度 実績報告書

生体内リン酸エステルの構造修飾を基盤とする生物活性化合物の創製研究

研究課題

研究課題/領域番号 15590101
研究機関東京薬科大学

研究代表者

横松 力  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (70158369)

キーワードヌクレオチドアナログ / ジフルオロメチレンホスホン酸 / PNP阻害剤 / 9-デアザグアニン / セラミド-1-ホスフェート / SMase阻害剤 / 神経細胞 / アポトーシス
研究概要

9-(5',5'-difluoro-5'-phosphonopentyl)guanine (DFPP-G)は、グアニンとリン酸ミミック(CF_2P(O)(OH)_2)をアルキルスペーサで連結した構造を有し、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)の活性中心のpurine binding siteとphosphate binding siteに基質と競合的に結合することによりPNP阻害活性を示す。DFPP-G・PNP複合体のX線結晶構造解析から、アルキルスペーサは疎水性アミノ酸残基で取り囲まれていることが明らかとなった。これらの知見を基盤として新規PNP阻害剤の創製を目的に、DFPP-Gおよびそのヒポキサンチン類縁体(DFPP-H)のアルキルスペーサ部に疎水基を導入した類縁体の構造活性相関を検討したところ、2'位に疎水基を導入するとPNP阻害活性が高まることが明らかとなった。DFPP-Gの化学修飾に有用な情報を得ることが出来た。一方、X線結晶構造解析の結果から、核酸塩基部はpurine binding siteと1分子の水を介する水素結合で結合していることが明らかとなった。そこで、核酸塩基部とpurine binding siteとの水素結合がより強固になることを期待して、核酸塩基部を9-デアザグアニンに置換したDFPP-G類縁体(DFPP-DG)を設計し、合成を検討した。末端に二重結合を有するジフルオロメチレンホスホン酸誘導体と9-ヨード-9-デアザグアニン誘導体のHeck反応はDFPP-DGに誘導可能なクロスカップリング成績体を与えることを見いだした。今後の展開が期待される。その他、当研究室で見いだされたスフィンゴミエリナーゼ(SMase)阻害活性を有するセラミド-1-ホスフェートのジフルオロメチレンホスホン酸誘導体の大量合成法を確立し,分子薬理的研究を行った。このSMase阻害剤はTNF-αによって惹起される神経細胞のアポトーシスに対して改善効果を有することが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Improved Synthesis of 1,3-Propanediol Derivatives having a Diethoxyphosphoryldifluoroethyl Functional Group at the 2-Position. Application to Chemo-enzymatic Synthesis of Novel Acyclic Nucleotide Analogues of Adenosine Bisphosphates2005

    • 著者名/発表者名
      T.Murano, H.Kobayakawa, Y.Yuasa, T.Yokomatsu, S.Shibuya
    • 雑誌名

      Synthesis

      ページ: 187-192

  • [雑誌論文] Calf Spleen Purine-nucleoside Phosphorylase : Crystal Structure of the Binary Complex with a Potent Multi Substrate Analogue Inhibitor2004

    • 著者名/発表者名
      M.Luic, G.Koellner, T.Yokomatsu, S.Shibuya, A.Bzowska
    • 雑誌名

      Acta Cryst. D60

      ページ: 1417-1424

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Inhibition of Sphingomyelinase Activity Helps to Prevent Neuron Death Caused by Ischemic Stress2004

    • 著者名/発表者名
      S.Soeda, T.Yokomatsu, et al.
    • 雑誌名

      Neurochem.Int. 45

      ページ: 619-626

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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