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2003 年度 実績報告書

抗アレルギープロモーターの探索を目的とする新規アッセイ法の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 15590106
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

石黒 京子  武庫川女子大学, 薬学部, 助教授 (70151363)

研究分担者 石黒 正路  (財)サントリー生物有機科学研究所, 部長研究員 (10280687)
奥 尚枝  武庫川女子大学, 薬学部, 助手 (90281518)
キーワード抗アレルギー / 血流量 / NO / iNOS / 血管内皮 / 血栓症 / 天然資源
研究概要

天然資源から新規のアレルギー予防薬を開発する目的で,感作後,アレルギーのプロモーター過程で起きる尾静脈微小循環の血流量低下を指標とした独自のアッセイ法を確立し,本モデルにおける血流量低下のメカニズムを以下の様に検討した.
(1)感作による血流量低下に関与するNO合成酵素をiNOSと堆定し,感作マウスでのiNOS発現をWestern blot法により検討した結果,血流の測定部位である尾部血管,ならびに心臓,肝臓,腎臓の各臓器では発現が観られなかったが、胸部及び腹部大動脈血管において,感作マウスにのみにiNOSが発現していることを確認した.
(2)選択的iNOS阻害剤1400Wを本法に適用したところ,血流量低下を改善しなかった.さらにiNOS欠損マウスにおいても,その野生種と同様に感作による血流量低下を確認したことから,iN0Sは本モデルでの血流量低下に必須な因子でないことを示した.一方,iNOS欠損マウスの血流量低下の程度が野生種に比べて弱かったことからiNOSは血流量低下をより重篤化する因子となる可能性を示した.
(3)各種阻害剤を本モデルに適用し,本血流量低下には,血管内皮および血小板由来のPGI_2およびTXA_2,炎症性サイトカインや血液凝固因子により血管内皮細胞から誘導されるエンドセリン-1,活性化好中球から放出される顆粒球エラスターゼが関与すること示した.さらに,本モデルの血流量低下メカニズムは,血管内皮細胞の障害に起因する血液凝固活性化による微小血栓形成,血管収縮による血流停滞、血管透過性亢進による血液濃縮(泥状化)が複雑に関与して起きると考えられている臓器虚血疾患の発症メカニズムと類似することを考察した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 石黒京子, 奥尚枝: "ホウセンカから始まった新しい抗アレルギー薬へのアプローチ"Foods & Food Ingredients Journal of Japan. 209. 13-24 (2004)

  • [文献書誌] Oku H., Ueda Y., Iwaoka E., Ogawa Y., Takahashi Y., Ishiguro K.: "Development of an assay method to search for substances preventing allergy development (part 2)."Yakugaku Zasshi. 123. 172-175 (2003)

  • [文献書誌] Ueda Y., Oku H., Iinuma M., Ishiguro K.: "Effects on blood pressure decrease in response to PAF of Impatients textori MIQ"Biol.Pharm.Bull.. 25. 1505-1507 (2003)

  • [文献書誌] Oku H., Ueda Y., Ishiguro K.: "Antipruritic effects of the fruits of Chaenomeles sinensis."Biol.Pharm.Bull.. 26. 1031-1034 (2003)

  • [文献書誌] 石黒京子他著, 久保道徳, 吉川雅之編集: "医療における漢方・生薬学"広川書店. 491 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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