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2005 年度 実績報告書

セロトニン5-HTIA受容体作動薬の抗パーキンソン病薬としての効果とその機構

研究課題

研究課題/領域番号 15590121
研究機関旭川医科大学

研究代表者

松原 和夫  旭川医科大学, 医学部, 教授 (20127533)

研究分担者 田崎 嘉一  旭川医科大学, 医学部, 助教授 (60374807)
キーワードパーキンソン病 / タンドスピロン / 5HT1A受容体作動 / SH-SY5Y細胞 / 保護効果 / 細胞死
研究概要

5-HT1A受容体作動薬は、うつ病において抗不安効果を有する。しかし、5-HT1A受容体作動薬性のタンドスピロンは、6-OH-dopamineによる黒質-線条体破壊の片側パーキンソン病モデルラットにおいて行動薬理学的に検討したところパーキンソン病治療薬の可能性を示唆した。一方、5-HT1A受容体作動薬である8-OH-DPATが、線条体および中脳の初代培養神経細胞系において、MPP+誘発のアポトーシスを抑制するという報告がある。そこで、行動薬理学的に著明な抗パーキンソン効果を示した5-HT1A受容体作動薬であるTタンドスピロンが神経細胞死抑制能を持つかどうかについて検討を行った。
[方法]ヒトneuroblastoma SH-SY5Yは、10%FBS DMEMで継代した。96well plateに2.5x10^4cells/wellをまいて終夜5%CO_2,37度インキュベータで生育させ、パーキンソン病に関連があると報告され、細胞死を誘導する神経毒MPP^+,rotenone(ミトコンドリア呼吸鎖Complex I阻害剤),MG-132(proteasome阻害剤),tunicamycin(ER stress inducer)を至適な濃度で加え、同時にタンドスピロンを最終濃度0.1〜10microM添加して、さらに24時間インキュベーションした。細胞障害は、MTT assayと原理の同じWST-8 assayで行った。
[結果・考察]タンドスピロンは、4種の神経毒による細胞死を抑制しなかった。MPP^+による神経細胞死に対しては、タンドスピロンがわずかに抑制傾向も見られたが、濃度依存性もなく再現性も低いものであった。したがって、本細胞死系においてはタンドスピロンの細胞死抑制能は、非常に低いものと考えられた。
以上より、タンドスピロンのような5-HT1A受容体作動薬は、従来の抗パーキンソン病薬とは作用機序の異なる薬剤として抗パーキンソン効果を示すものの、細胞保護効果は低と考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Tandospirone, a 5-HT1A agonist, ameliorates movement disorder via non-dopaminergic systems in rats with unilateral 6-hydroxydopamine-generated lesions2006

    • 著者名/発表者名
      K.Matsubara, Y.Tasaki et al.
    • 雑誌名

      Brain Research (in press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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