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2004 年度 実績報告書

Pit-1発現前駆細胞の成長ホルモン細胞及びプロラクチン細胞への分化メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 15590153
研究機関筑波大学

研究代表者

野上 晴雄  国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (30119838)

キーワード成長ホルモン細胞 / プロラクチン細胞 / 下垂体前葉 / 単一細胞RT-PCR / 胎仔 / ラット / pit-1
研究概要

胎生ラット下垂体においてpit-1を発現する前葉細胞の前駆細胞が分化し、この細胞が母細胞となって成長ホルモン細胞(GH細胞)とプロラクチン細胞(PRL細胞)がさらに分化すると考えられている。これまでの研究から胎生期にGH細胞が先に分化し、PRL細胞はGH細胞から分化するとの考え方が支配的であった。われわれはこの問題を再検討するためにGHおよびPRL遺伝子のプロモーターに蛍光蛋白遺伝子をつなげたプラスミドを開発し、このプラスミドを胎生下垂体前葉初代培養細胞に導入、細胞の分化過程を観察する実験系の確立を目指した。しかし、胎生期の分化間もない前葉細胞ではこれらのプロモーターの活性が低く、十分な量の蛍光蛋白の発現は見られなかった。そこで、本年度の実験では単一の前葉細胞に由来するcDNAから各種前葉ホルモンcDNAをPCRにより増幅する技術を開発し、これを用いてGH細胞およびPRL細胞がそれぞれ単一のホルモンmRNAのみを持つのか、あるいは両方を持つもの(somatomammotroph)があるのかを検討した。その結果、単一ホルモンmRNAを持つGH細胞はすべてのGHmRNA細胞の約半数にしか過ぎず、予想外に多くの細胞がGHとPRLmRNAの両方を発現していることが明らかとなった。このことはGH細胞やPRL細胞といった細胞型が固定したものではないことを示唆している。今後は単一細胞の中でGH発現とPRL発現がどの様に制御されているかを明らかにすることがGH, PRL細胞の分化機構解明のためにも重要であると思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 図書 (1件)

  • [図書] ホルモンハンドブック-成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)の項分担執筆

    • 著者名/発表者名
      野上晴雄
    • 出版者
      日本比較内分泌学会 南江堂(印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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