研究概要 |
1)エンドソームのトランスロケーション機能を有する蛋白のGFP融合体の開発 Rab4,Rab5,Rab11についてその野生型、GTP結合機能に関する野生体、変異体を入手し、そのGFP融合蛋白を作製するDNAを開発した。各種細胞(MDCK, HeLa, HUVEC, HepG2,3T3L1)で予想される機能を有するかどうか検証した。蛍光像では予想された機能を有していることが確認された。 2)カベオラを構成する責任蛋白カベオリン-1の野生型と変異体のGFP融合体、プルダウンアッセイのためのGST融合体の作製 野生型カベオリン-1を発現するDNAを入手し、そのワンポイント変異体をPCRとSite Direct mutagenesis kitを用いて数種類作製した。また、GST融合体についても作製した。カベオリン変異体についてはGFP融合体を作製中である。 3)類似のトランスロケーション機能を有するアクアポリン2を用いたモデル実験 細胞内cAMPを外部からの刺激によって上昇させ、細胞内プールから膜への移動に関して、エンドソームの輸送機能やラフトがどのように影響しているのかを阻害剤を用いて検証した。用いたgenistein, PP1(燐酸化酵素阻害剤)、Fumonisin, D-PDMP(新生Raft合成阻害剤)Nystatin, Methyl-beta-cyclodextrin(膜コレステロール除去剤)、chlorpromazine(エンドソーム経由輸送の阻害剤)を用いて検証した結果、コレステロール除去剤とラフトの機能阻害が、トランスロケーションに多大な影響を与えることが、確認された。
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