研究課題/領域番号 |
15590156
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
井関 尚一 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (50167251)
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研究分担者 |
HIPKAEO Wiphawi 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (70345627)
若山 友彦 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (70305100)
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キーワード | 顎下腺 / 導管 / 転写因子 / CREB / AP-1 / Jun / menin |
研究概要 |
1)顎下腺導管系のテストステロン依存性分化における転写因子JunDの発現 転写因子AP-1複合体の要素であるJunDのマウス顎下腺における発現を局在を、抗体を用いた免疫ブロット法と免疫組織化学により研究した。JunDは雄マウスより雌マウスの顎下腺ではるかに豊富に発現し、導管系に局在した。導管系においてJunDは介在部および線条部遠位の細胞の核に局在したが、雄マウスで発達している顆粒性専管細胞の核には存在しなかった。生後発達において、雄マウスの顎下腺で4〜5週にかけて線条部導管から顆粒性導管が分化するのにともなって、それらの核からJunDが失われた。雌マウスにテストステロンを投与して導管系の分化を誘導すると、JunD陰性だった線条部の細胞の多くに投与後6時間から24時間にかけて一時的にJunDが発現し、それらが顆粒性導管細胞に分化した48時間後には消失した。この結果は、マウス顎下腺の導管系の分化にJunDが関与すること、JunDを含む転写因子AP-1複合体とアンドロゲン/アンドロゲン受容体系との間でシグナル伝達の相互作用があることを示唆した。 2)顎下腺導管系テストステロン依存性分化におけるmeninの発現 がん抑制遺伝子MEN1の産物であるmeninは、JunDと結合してAP-1の活性を抑制する核内蛋白質である。マウス顎下腺におけるmeninの発現と局在を、抗体を用いた免疫ブロット法と免疫組織化学により研究した。成熟マウスの導管における発現の性差、生後発達における顆粒性導管細胞での非発現、雌マウスへのテストステロン投与による顆粒性導管分化における発現と消失など、いずれの実験条件においてもmeninの発現と局在はJunDのそれと一致した。これらの結果は、マウスの顎下腺導管系の分化において、meninは常にJunDとともに同一細胞に発現し、後者の活性を制御している可能性を示唆した。
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