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2004 年度 実績報告書

筋の支配神経と神経解析から筋の形態形成および分化を解明する

研究課題

研究課題/領域番号 15590162
研究機関熊本大学

研究代表者

児玉 公道  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (80135053)

研究分担者 小泉 政啓  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (90146770)
川井 克司  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 講師 (10152901)
キーワード斜角筋 / 腕神経叢 / 腰神経叢 / 仙骨神経叢 / 陰部神経叢 / 骨盤出口筋 / 比較解剖学 / 肉眼解剖学
研究概要

1.頚部側壁筋の解析
頚部側壁筋は斜角筋群といい,前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋の三筋がある.あたかも胸壁筋の最内肋間筋・内肋間筋・外肋間筋の三層の筋と対応するかのように思われがちだが、そう簡単なものではない.前斜角筋が最内肋間筋と相同であるが,中斜角筋は内肋間筋と外肋間筋の複合筋であり,後斜角筋は胸部の肋上筋に対応することが明らかとなった.ただヒトでも後斜角筋が欠損することが多く,犬をはじめ多くの肉食類や原猿類では前斜角筋や後斜角筋も存在しない.
2.上肢神経の比較解剖学的研究
前年度から引き続き,両生・爬虫・哺乳類の上肢神経の起始・走行経路を比較検討し,相同な神経が種により特異的な走行をとり標的筋に達する過程を明らかにした.本研究の一部は,第7回国際脊椎動物形態学会(フロリダ)で発表した.
3.腰仙骨神経叢の解析
大腿方形筋枝が小内転筋にまで分布した特異例と,閉鎖神経の一部(副閉鎖神経)が経路を変え恥骨筋を支配し閉鎖神経や大腿神経の皮枝と交通する変異例について神経叢内での起始位置を解析し,前者は支配筋の拡大,後者は神経の経路変更として理解できること,この変化は両神経叢の境界領域および同一神経叢内での背腹の境界で起きていることを明らかにした.
4.陰部神経叢と骨盤出口筋の解析
ヒト仙骨-陰部神経叢の関係を6例調べた.仙骨神経叢の構成分節は観察した全例とも第4腰神経(L4)〜第3仙骨神経(S3)であったが,尾側境界分節のS3成分の量には差が見られた.陰部神経叢の構成分節はS1〜S5の範囲で変動が見られたが全例に共通する主分節はS3であった.また全例とも両神経叢に成分を送る分節があり,その分節では腹側成分が陰部神経叢に背側成分が仙骨神経叢に加わる傾向があった.尾部体壁筋と考えられる尾骨筋や肛門挙筋を支配する尾骨筋枝は陰部神経叢の背側から,肛門挙筋枝は腹側から出ていた.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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