研究課題/領域番号 |
15590213
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
合田 敏尚 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教授 (70195923)
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研究分担者 |
駿河 和仁 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助手 (70315852)
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キーワード | 小腸 / 核内受容体 / 転写調節 / 脂肪酸 / レチノイン酸 / リン酸化 / 発達 / プロテオミクス |
研究概要 |
1.小腸絨毛における消化吸収関連遺伝子の転写調節因子の発現とリン酸化による調節:ラットに高脂肪食を投与したところ、CRBPIIタンパク質の発現量が絨毛基部から先端まで一様に増大した。このとき、CRBPII遺伝子の転写制御因子であるPPARαとHNF-4の遺伝子発現量が増大し、PPARδの遺伝子発現量が減少した。PPARδの標的遺伝子をヒト小腸様細胞株C2BBe1を用いるプロテオミクス解析したところ、ミトコンドリア型HMGCoA合成酵素を誘導するとともにグルタチオンS転移酵素を誘導し、PPARγのリンガンド産生を抑制する性質を持つことが示唆された。一方、HNF-4タンパク質は絨毛全体の細胞核に発現がみられ、その核における発現量は脂肪摂取によって増大する傾向がみられた。ヒト小腸様細胞株C2BBe1の核から抽出したタンパク質にはHNF-4が含まれ、forskolinの投与によるHNF-4のリン酸化によってCRBPII遺伝子プロモータのDR-1型核内受容体応答領域への結合が低下した。ルシフェラーゼアッセイによる転写活性化の解析により、CRBPII遺伝子の転写制御には、プロモータのDR-1領域に結合したHNF-4が基本的な発現の維持に関与し、RXRαのリガンド存在下ではRXRαがその発現を増強させることが示唆された。 2.発達に伴う消化吸収関連遺伝子の発現変動と関連する転写調節因子の検討:ラット小腸の発達過程では、出生前後にCRBPII遺伝子の急激な発現上昇が見られた。この時期にはRXRαとHNF-4が高レベルに発現しており、これらの転写因子は絨毛細胞の核内で協調的に発現していた。RXRαのリガンド産生に関与するレチノイン酸合成酵素RALDH1とRALDH2の遺伝子発現は出生直前に高まっていた。ラットCRBPII遺伝子プロモータのDR-1領域を組み込んだルシフェラーゼレポータベクターとRXRα発現ベクターを用いた解析により、CRBPII遺伝子の転写活性はRXRαのリガンドおよび合成アゴニストにより活性化されることが明らかになった。
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