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2004 年度 実績報告書

心臓機能の発達変化および種差に関する研究:マウスの特殊性から種差の普遍化へ

研究課題

研究課題/領域番号 15590235
研究機関東邦大学

研究代表者

重信 弘毅  東邦大学, 薬学部, 教授 (50012654)

キーワードマウス心筋 / 活動電位 / 変力作用 / α-作用 / Na^+Ca2^<+->交換反応 / エンドセリン / アンジオテンシン / SEA0400
研究概要

前年度までにマウスは、α_1母容体刺激やET-1などにより、他の種では見られない陰性変力作用が観察されるなど特殊な性質を示すことを見出してきたが、本年度はそれらの基本にある機序を示唆するに至った。Na^+,Ca2^<+->交換反応(NCX)である。これはNCXの極めて選択的な阻害薬を開発することにより、解明することができた。現在SEA0400というコード番号がつけられている化合物で、これまで数年間をかけてその選択性を明らかにしたものである。この化合物を用いて、マウスの特殊性のいくつかが下記のように説明できること示し得た。
1.NCXはadultマウス心室筋の活動電位後期再分極相においてCa^<2+>排出を行っている。
2.マウスに特徴的な負の階段現象は収縮頻度が高くなるほどNCXを介したCa^<2+>排出が増加し、SRが制御しうるCa^<2+>量が減少することにより起こる。
3.Adultマウス心室筋におけるα_1受容体刺激、ATIIおよびET-1の陰性変力作用は、NCXの活性化という共通の機序に基づく。
4.マウスにおけるα_1受容体を介した変力反応の発達に伴う陽性から陰性への変化は、収縮力制御におけるNa^+,H^<+->交換反応の寄与が減少し、NCXの影響が増大することにより引き起こされる。
また付随的に、心拍数および幼若期心筋収縮力の制御に、α_1受容体を介したT型Ca^<2+>チャネルの活性化が関与している可能性があることを見出した。
上記のような本年度の研究成果は、得られた時点が遅かった為に、現在論文執筆中である。したがって、裏面の研究発表欄には、マウスの特殊性に関して執筆した総説を収録するに留める。上記成果の原著論文は来年度には刊行予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2003

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Species difference in myocardial excitation-contractin coupling featuring the mouse2003

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, H., Shigenobu, K.
    • 雑誌名

      Current Topics in Pharmacology Vol.7

      ページ: 247-256

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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