• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

ヒスタミンの不活性化経路

研究課題

研究課題/領域番号 15590241
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

竹村 基彦  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70207009)

キーワードヒスタミン / イノシトール / メチルヒスタミン / メチル基転移 / 薬物依存 / エチルアルコール
研究概要

昨年度より運用中のヒスタミン定量系により、菱田らの樹立したエチルアルコール高嗜好性/低嗜好性ラット脳のヒスタミン及びメチルヒスタミンを定量し、高嗜好性ラットでは低嗜好性ラットに比べ、大脳皮質でのヒスタミン、N^τ-メチルヒスタミンが増加傾向にあることを見出した。さらに、大脳皮質切片でイノシトールリン酸の代謝回転を測定すると、ノルアドレナリン、カルバコールによる刺激では、高嗜好性ラットと低嗜好性ラットに差は見られなかったが、ヒスタミン刺激によるものは、高嗜好性ラットで低下していた。1.0g/kgのエチルアルコールを14日間連続投与した後では低嗜好性ラット大脳のヒスタミンによるイノシトールリン酸代謝回転は低下し、高嗜好性ラットとの差が見られなくなった。アルコールにより感作が生じるとヒスタミンに対する感受性が低下することを示唆しており、高嗜好性ラットのアルコール嗜好性の一因に低嗜好性ラットに比べ薬物無処理の状態でのヒスタミン感受性の低下があることを示唆している。この現象はアルコールのみに対するものではなく、メタンフェタミン依存状態のマウスでも類似した現象を認めており、ヒスタミンと薬物/嗜好品依存の関連についてはさらに研究を続行中である。
ヒスタミンN-メチル基転移酵素遺伝子ノックアウトマウスは、ES細胞レベルで組み変え体を得て、組み変え胚を作成し、凍結保存中である。これについては引続き解析を続行する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Decreased histamine-stimulated phosphoinositide hydrolysis in the cerebral cortex of a rat line selectively bred for high alcohol preference.2004

    • 著者名/発表者名
      Kitanaka, N., et al.
    • 雑誌名

      Neurochem.Res. 29

      ページ: 1431-1436

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi