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2003 年度 実績報告書

ランゲリン分子による外来微生物等の糖鎖認識とその機構

研究課題

研究課題/領域番号 15590336
研究機関京都大学

研究代表者

高原 和彦  京都大学, 大学院・生命科学研究科, 講師 (90301233)

研究分担者 稲葉 カヨ  京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (00115792)
キーワード樹状細胞 / ランゲリン / ランゲルハンス細胞 / C型レクチン / 捕捉活性 / 微生物認識 / 酵母 / グラム陰性菌
研究概要

ランゲリンはヒト表皮樹状細胞(DC)であるランゲルハンス細胞(LC)に発現するII型Cタイプレクチンである。先に我々は、その機能をマウスを用いて検討する為にマウスランゲリンcDNAを同定し、マウスにおいてはランゲリン蛋白質がLC以外に体表リンパ節、脾臓、肝臓のCD8α^<high>CD11b^<low>DCサブセットにも発現されることを示した。これらを踏まえて、今回ランゲリンの抗原・微生物認識レセプターとしての働きを検討した。また、マンノース結合性のマウスC型レクチンmDC-SIGN、SIGNR1、SIGNR3と諸性質を比較した。
1)細胞外タグを有するランゲリンを293T細胞に発現させ、抗体架橋後のランゲリンが抗タグ抗体を取り込むことを確認した。その取り込みは、マウスDC-SIGNファミリーの中で最も強い活性を示すSIGNR3と同定度であった。取り込まれた抗体の細胞内局在を検討したところ、エンドソームマーカーであるLAMP-2とは共存しなかった。この結果からランゲリンは、同じく樹状細胞に発現するMMRやCD205等とは異なる細胞内輸送を行う可能性が示された。
2)ランゲリン発現293T細胞がデキストランおよび糖タンパク質である卵白アルブミンを取り込むことを確認した。また、デキストランの取り込みはマンナンによって強く阻害され、GlcNAcやFucose等の単糖によっても一定の阻害を受けた。
3)ランゲリン発現COS細胞がzymosanおよび熱処理C.albicansを捕捉すること、またこのzymosanの結合がマンナンによりほぼ完全に阻害されることを確認した。しかし、SIGNR1によって捕捉されるE.coliおよびS.typhimuriumへの結合性は認められなかった。
以上の結果から、ランゲリンは糖タンパク質および酵母などの特定の微生物に対する抗原レセプターとして働くことが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kang, Y.-S.: "SIGN-R1, a novel C-type lectin expressed by marginal zone macrophages in spleen, mediates uptake of the polysaccharide dextran"Int.Immunol.. 15・10. 177-186 (2003)

  • [文献書誌] Wang, W.-M.: "Transforming growth factor-β induces secretion of activated ADAMTS-2 : A procollagen III N-proteinase"J.Biol.Chem. 278・21. 19549-19557 (2003)

  • [文献書誌] Ichikawa, E.: "Defective development of splenic and epidermal CD4^+ dendritic cells in mice deficient for IFN regulatory factor-2"Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.. 101・11. 3909-3914 (2004)

  • [文献書誌] Takahara, K.: "Initial functional comparison of the mDC-SIGN, SIGNR1, SIGNR3 and Langerin, mouse C-type lectin"Int.Immunol.. (in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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