研究課題
基盤研究(C)
ランゲリン(CD207)は表皮樹状細胞(ランゲルハンス細胞;LC)に発現するII型Cタイプレクチンである。本計画では主にランゲリンの抗原・微生物認識レセプターとしての働きを同型レクチンであるmDC-SIGN、SIGNR1、SIGNR3と比較・検討した。1)タグ付きCD207は抗体架橋により抗タグ抗体を取り込み、その程度はmDC-SIGN、SIGNR1に勝り、SIGNR3と同等であった。取り込まれた抗体は、CD71やCD107とは共存しないことから、CD207は、MMRやCD205等とは異なる細胞内抗原輸送を行う可能性が示された。2)CD207発現細胞がデキストランおよび糖タンパク卵白アルブミンを取り込むことを確認した。また、デキストランの取り込みはマンナンによって強く阻害され、GlcNAcやFucose等の単糖によっても低下した。3)ランゲリン発現細胞はzymosanおよびC.albicansを捕捉したが、これもマンナンにより阻害された。一方、SIGNR1が捕捉するE.coliおよびS.typhimuriumへの結合性は認められなかった。4)CD207が酵母菌体を細胞内に取り込むことをquenching方にて確認した。しかしながらSIGNR1、SIGNR3と比較するとCD207の菌体の取り込み能は低く、抗タグ抗体取り込み能と比較すると相反する結果となった。5)CD207とTLR2が結合することを免疫沈降にて確認した。以上の結果から、CD207は糖タンパク質および酵母などの抗原取り込みレセプターとして働くことが明らかとなり、またTLR2と結合することから酵母に対する細胞応答に関与する可能性が示唆された。またTLR2と結合することから酵母に対する細胞応答に影響する可能性が示唆された。
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