• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

がん間質形成過程における、骨髄細胞由来筋線維芽細胞の関与についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 15590359
研究機関国立がんセンター研究所

研究代表者

石井 源一郎  国立がんセンター, 研究所・臨床腫瘍病理部, 室長 (00270869)

研究分担者 落合 淳志  国立がんセンター, 研究所・臨床腫瘍病理部, 部長 (60183034)
キーワード筋線維芽細胞 / がん間質 / SCIDマウス / desmoplastic reaction / 骨髄細胞
研究概要

SCID mice(H-2d)に350rad照射後、β-galactosidase transgenic and RAG-1 deficient double mutant mice(H-2b)の骨髄細胞を移植した(SCID-BMT)。4週間後、ヒト膵がん細胞株Capan-1を皮下に移植し、2週間後、および4週間後に形成されたがん間質における、donor骨髄細胞の有無および性状について検討した。
【結果】2週間後の腫瘍間質には、CD31陰性かつx-gal陽性紡錘型細胞を認めた。これらの細胞は、H-2b陽性かつα-SMA陽性あるいはH-2b陽性かつvimentin陽性であり、α-SMA陽性細胞の約12.7%であった。以上より、desmoplastic reactionの際出現する筋線維芽細胞は、一部骨髄由来の細胞であることが示された。一方4週間後の腫瘍間質では、α-SMAかつH-2b陽性細胞は、α-SMA陽性細胞の約39.8%であった。さらにH-2b陽性筋線維芽細胞では、Topoisomerase II α陽性細胞の頻度は2.2%であったが、H-2b陰性筋線維芽細胞では、陽性細胞の頻度は0.03%であった。以上より、がん間質には、骨髄細胞由来および組織由来(非骨髄由来)の筋線維芽細胞が含まれていたことが明らかとなった。さらに、浸潤がんの際認められるdesmoplastic reactionの病因には、主に骨髄由来の筋線維芽細胞が関与していることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ishii G, Sangai T, Ochiai A. et al.: "Bone-marrow-derived myofibroblasts contribute to the cancer-induced stromal reaction."Biochem Biophys Res Commun.. 12;309(1). 232-240 (2003)

  • [文献書誌] Zhang SC, Ishii G, Ochiai A. et al.: "Intratumor Microvessel Density in Biopsy Specimens Predicts Local Response of Hypopharyngeal Cancer to Radiotherapy."Jpn J Clin Oncol.. 1;33(12). 613-619 (2003)

  • [文献書誌] Miyamoto S, Ishii G, Ochiai A. et al.: "Matrix Metalloproteinase-7 Facilitates Insulin-Like Growth Factor Bioavailability through Its Proteinase Activity on Insulin-Like Growth Factor Binding Protein 3."Cancer Res.. 64(2). 665-671 (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi