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2003 年度 実績報告書

住血吸虫虫卵性肉芽腫中に存在する血液凝固活性化分子の特定とその誘導機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15590374
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

田邊 將信  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (80051928)

研究分担者 永田 博司  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00146599)
キーワードマンソン住血吸虫 / 中卵性肉芽腫 / 凝固活性化因子(CILIP) / モノクロナル抗体 / マクロファージ / リンパ球
研究概要

1.BALB/cマウスおよびラット由来のCILIP(凝固活性化因子)に対するモノクロナル抗体(MoAb)を作製した。ラット由来のMoAbはCILIPに対して高い特異性を示し、CILIPの凝固活性化作用を低濃度で、dose-dependentに阻害した。
2.マウス及びラット由来のMoAbを使ったサンドイッチELISA法を開発したが、この方法によりCILIP分子(10〜1500ng)が効率よく検出できた。
3.ラット由来のMoAbはCILIPと良く反応するが、detergents処理でCILIPの構造を破壊すると全く反応しなくなることから、この抗体はCILIP構成分子の立体構造を認識している抗体と考えられた。
4.ラット由来のMoAbはマウス血漿(凝固第VII因子を含む)、あるいは正常マウス脳のトロンボプラスチン(組織因子)とは反応しない。また、マウスの組織因子や凝固第VII因子に対する特異抗体はCILIP構成成分とは反応しないことから、CILIPに存在する凝固活性化分子が組織因子と第VII因子の複合体であるという点に関して疑問が生じた。
5.凝固活性化分子の誘導機構の解析を行い、マクロファージ(Mφ)が主としてCILIPの産生に働いていること、成虫抗原で刺激したCD4^+T Cell、あるいはDX5^+ NK cellがMφに働き、そのCILIP産生を強く誘導しうること、IFN-γおよびGM-CSFといったサイトカインがMφのCILIP産生を強く刺激することが明らかとなった。従って、CILIPの産生には組織内マクロファージが主要な役割を果たしており、宿主免疫機構がその産生誘導に深く関わっていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tanabe M.: "Haemostatic abnormalities in schistosomiasis mansoni"Parasitology International. 52(4). 351-359 (2003)

  • [文献書誌] Yamazaki M, Yajima T, Tanabe M, Fukui K, et al.: "Mucosal T cells expressing high levels of IL-7 receptor are potential targets for treatment of chronic colitis."J.Immunol. 171(3). 1556-1563 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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