研究課題
基盤研究(C)
マンソン住血吸虫感染マウスの肝内虫卵性肉芽腫に存在する痙攣誘発リポ蛋白(CILIP)の血液凝固活性化分子の特定、マクロファージ(Mφ)および樹状細胞(DC)によるCILIPの産生・誘導機構やその誘導に関わるシグナル伝達機構の解明をめざして研究を行い、以下の成績を得た。1.CILIPの誘導機構の解析を行い、MφやDCがCILIP産生に働いていること、CD4+T cell、あるいはDX5+NK cellがMφのCILIP産生を強く誘導しうること、IFN-γやGM-CSFなどのサイトカイン、あるいはLPS、LTA、Peptidoglycan、CpGDNA、Poly ICといったToll-like receptor(TLR)リガンドがCILIP産生を強く誘導することが明かとなった。2.マンソン住血吸虫成虫抗原感作リンパ球刺激によるマウス腹腔MφのCILIP産生には遺伝子の転写・翻訳、PTKおよびPKCの活性化が必修であること、しかし細胞内cyclic AMP濃度増加はCILIP誘導を抑制することが明らかとなった。3.BALB/cマウスおよびラット,由来の抗CILIPモノクロナル抗体(MoAb)を作製した。ラット由来のMoAbはnative CILIPに対し高い特異反応性を示し、CILIPの凝固活性化作用を濃度依存性に阻害したが、detergent処理CILIPとは反応せず凝固活性化分子の特定には至らなかった。マウス及びラット由来のMoAbを使ったサンドイッチELISA法を開発し、CILIP分子(蛋白量として10〜1500ng)の定量が可能となった。4.CILIPの凝固活性化分子を特定するため、各種生化学的解析、抗組織因子モノクロナル抗体作製、あるいは市販の各種抗体を用いた解析を行ったが、CILIPの血液凝固活性化分子の特定には至らなかった。
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Proceedings of Annual Conference of International Cytokine Society
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Proceedings of Annual Conference of International Cytokine Society on 2003