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2004 年度 実績報告書

ADAM12プロテアーゼによるジフテリア毒素レセプターの切断機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15590407
研究機関産業医科大学

研究代表者

馬田 敏幸  産業医科大学, 産業医学研究支援施設, 助教授 (30213482)

研究分担者 大坪 素秋  広島大学, 原爆放射線医学研究所, 助手 (10211799)
キーワードジフテリア毒素レセプター / NAC / ADAM12
研究概要

ジフテリア毒素レセプター(DTR)高発現細胞をリゾホスファチジン酸(LPA)で刺激した時、レセプターの切断が観察される。そのシグナル伝達経路に活性酸素種が関与するのかどうかを明らかにすることは、ADAM12の活性化機構の解明につながる。活性酸素種の抑制試薬として知られるN-アセチル-L-システイン(NAC)を細胞に添加した後、LPA刺激を行なった。その結果、DTRの切断は阻害された。さらに、他の活性酸素種の抑制試薬であるアスコルビン酸、アルファートコフェロールを試した。しかし、この2剤はLPAによるDTRの切断を阻害しなかった。そこで、DTR高発現細胞をLPA刺激した時の活性酸素種の発生の抑制効果を調べた。NAC、アスコルビン酸、アルファートコフェロールはともにその発生を抑制した。これらの結果から、LPA刺激によるADAM12を介したDTRの切断には、活性酸素種は関与していないことが示唆された。NACとアスコルビン酸、アルファートコフェロールとを比べると、NACだけがチオール基を有する。このチオール基が切断の阻害に重要な役割を担っているかどうか、NACを酸化剤で酸化した後、阻害効果を調べた。その結果、阻害効果はなくなった。したがって、NACのLPAによるDTR切断の阻害には、チオール基が関わっていることが示唆された。ADAM12はメタロプロテアーゼであり、活性中心に亜鉛イオンを有し、不活性型はシステインスイッチによりその活性中心がマスクされている。そこで、NACの阻害効果がADAM12の活性化を阻害しているのかどうかを調べた。NACはメタロプロテアーゼの活性化剤APMAによるDTRの切断をも阻害した。これらのことからADAM12はチオール基により、制御されうることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ヘパリン結合性上皮成長因子(EGF)様増殖因子の刺激誘導による活性化2004

    • 著者名/発表者名
      馬田 敏幸
    • 雑誌名

      産業医科大学雑誌 26・3

      ページ: 85-97

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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