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2003 年度 実績報告書

リバースジェネティクスを用いたパラミクソウイルスV蛋白の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 15590416
研究機関三重大学

研究代表者

西尾 真智子  三重大学, 医学部, 助手 (70156040)

キーワードhPIV2 / V蛋白 / ウイルス増殖 / Tryptophan-rich-motif / Cysteine-rich-domain / 抗インターフェロン活性 / STAT蛋白 / レコンビナントウイルス
研究概要

1.パラインフルエンザ2型ウイルス(hPIV2)のV蛋白に変異を入れた変異V蛋白を発現しているHeLa細胞株を樹立し、抗インターフェロン(IFN)活性、STAT蛋白の減少を検討した。V蛋白特異的領域にあるSTAT蛋白との結合部位であるTryptophan-rich-motifに変異を入れたV蛋白、各パラミクソウイルスで保存されている7つのどのCysteineに変異を入れたV蛋白も抗IFN活性を示さず、STAT蛋白の減少も見られなかった。またP/V共通領域では143番目のPhenylalanineがSTAT蛋白減少に重要である事がわかった。
2.Tryptophan-rich-motifの3つのTryptophanに種々の組み合わせで変異を入れたV蛋白を作製し、STAT蛋白との結合を検討した。3つの内2つ以上あればSTAT蛋白と結合でき、抗IFN活性、STATの減少が見られた。
3.V蛋白のウイルス増殖への影響を検討するためEditingの配列を壊し、V蛋白を持たないレコンビナントPIV2を作製した。IFN産生能がないVero細胞においても極めて増殖が悪くV蛋白は抗IFN活性以外にウイルス増殖に関与している事が明らかになった。またV蛋白特異的領域にあるTryptophan-rich-motif、Cysteineに変異を入れたV蛋白を持つレコンビナントウイルスも増殖が悪く、V蛋白特異的領域はV蛋白のウイルス増殖に関与している事が明らかとなった。しかし、P/V共通領域の143番目のPhenylalanineに変異を入れたV蛋白を持つウイルスはVero細胞においてSTAT蛋白を減少させないが、ウイルスの増殖はwtと変わらない。このアミノ酸の変異はSTAT蛋白の減少には重要であるがウイルス増殖には関与していない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Machiko Nishio: "Characterization of Sendai virus persistently infected L929 cells and Sendai virus pi strain : Recombinant Sendai virus having Mpi protein shows lower cytotoxicity and are incapable of establishing persistent infection"Virology. 314・1. 110-124 (2003)

  • [文献書誌] Yuji Kozuka: "Identification of amino acids essential for the human parainfluenza type2 virus V protein to lower the intracellular levels of the STAT2"Virology. 317・2. 208-219 (2003)

  • [文献書誌] Kouki Mori: "The functional interaction between CD98 and CD147 in regulation of virus-induced cell fusion and osteoclast formation"Medical Microbiology and Immunology. (in press).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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