研究課題
基盤研究(C)
1 末梢ニューロンに於けるアポトーシス発生とウイルス神経侵襲性との関連性についてマウスの系で検討した。単純ヘルペスウイルスは末梢ニューロン(嗅神経、三叉神経)においてはアポトーシス誘導を抑制するが、一旦、中枢神経系に侵入するとニューロンにアポトーシスを誘導することが判明した。単純ヘルペスウイルスは末梢神経におけるニューロンのアポトーシスを抑制することによって、脳内侵入を容易にするという仮説を樹立するにいたった。さらに、最近、フェロモン検出器官として注目されている鋤鼻システムについても同様の結果を得、この仮説をさらに支持するものと考えられた.2 ウイルス感染による中枢ニューロンのアポトーシスにおけるMAP kinasesの関与についてマウスの系で検討した。神経病原性インフルエンザウイルス(R404BP)感染ニューロンにおいてはc-Jun N-terminal kinase/stress-activated protein kinase(JNK)のリン酸化が認められ、アポトーシス誘導に関与することが判明した。一方、アストロサイトにおいてはp38 mitogen-activated protein kinaseが活性化され、TNF等を産生し、炎症を惹起することが明らかとなった。3 HSVアクセサリー遺伝子(US3 & US11)によるニューロナルアポトーシス抑制機構について検討した。単純ヘルペスウイルス感染後、JNKのリン酸化およびアポトーシスは抑制されていた。US3 protein kinase欠損ウイルス感染ニューロンではJNKはリン酸化されることより、US3の作用により中枢ニューロンにおけるJNKリン酸化およびアポトーシスが抑制されることが判明した。US11のアポトーシス抑制効果はわれわれの系では明らかではなかったが、intercellular trafficking activityを呈した。
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