研究課題
基盤研究(C)
Toll-like receptor 3(TLR3)は線維芽細胞の細胞表面に存在し、ウィルスdsRNAの合成アナログであるpoly(I : C)を認識して、MyD88非依存的経路でタイプIインターフェロン(IFN-α/β)産生を誘導する。本研究では、TLR3に会合する新規アダプター分子、TIR-containing adaptor molecule-1(TICAM-1)を同定し、dsRNAによるIFN-α/β産生に、TLR3-TICAM-1という新規シグナル伝達経路が関与することを明らかにした。TICAM-1は、712個のアミノ酸からなり、分子中央部にTIRドメインを、N末端側及びC末端側にそれぞれプロリンに富んだ領域を有した。TICAM-1の下流にはIRF-3、NF-κB、AP-1活性化経路が存在し、強力にIFN-βの転写を誘導することが明らかとなった(Nature Immunol.4,2003)。更に、データベースサーチよりTICAM-1とホモロジーを有する分子TICAM-2を見出した。TICAM-2はTLR4とのみ会合し、TLR4の下流ではTICAM-2/TICAM-1複合体によりIFN-β産生が誘導されることを明らかにした(J.Biol.Chem.278,2004)。また、抗TLR3mAb(TLR3.7)を用いた解析から、TLR3が骨髄系樹状細胞の細胞内コンパートメントに局在すること、dsRNAによるTLR3を介したシグナル伝達にはエンドソームの成熟化が必須であることを明らかにし、dsRNAの認識にTLR3以外の分子が関与する可能性を示唆した(J.Immunol.171,2004)。TLR3が存在するオルガネラは既知のオルガネラマーカーで染色されず、現時点では未同定であり、樹状細胞でのTLR3の機能を明らかにするためにも今後の同定が期待される。
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