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2004 年度 実績報告書

水流配管を内蔵する医療機器の細菌汚染調査

研究課題

研究課題/領域番号 15590463
研究機関自治医科大学

研究代表者

林 俊治  自治医科大学, 医学部, 講師 (40260765)

研究分担者 磯貝 恵美子  北海道医療大学, 歯学部, 助手 (80113570)
キーワード水流配管 / 医療機器 / 細菌汚染 / 内視鏡洗浄機 / 無菌水作製装置 / 歯科診療ユニット / 非定型抗酸菌 / 非発酵グラム陰性桿菌
研究概要

本研究において、我々は水流配管を内蔵する各種医療機器の細菌汚染調査を行った。具体的には、自動内視鏡洗浄消毒機、手洗い用無菌水作製装置、歯科診療ユニットの調査を行った。
自治医科大学付属病院で使用されている自動内視鏡洗浄消毒機の細菌汚染調査を行ったところ、全ての機械より非定型抗酸菌、メチロバクテリウム、ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌(NF-GNR)が分離された。同時に本病院で用いられている水道水の細菌汚染調査を行ったところ、水道水からは、非定型抗酸菌とメチロバクテリウムが分離されたが、NF-GNRは分離されなかった。他医療施設の内視鏡洗浄消毒機の調査においても、同様の結果が得られた。
同付属病院で使用されている手洗い用無菌水作製装置の細菌汚染調査を行った。その結果、多くの機械から上記と同様の細菌が分離された。水道水より多くの細菌を含んだ水を供給している装置も存在した。無菌水作製装置には、紫外線方式と濾過方式の二つの方式がある。紫外線方式は全て細菌に汚染されていた。一方、濾過方式では、濾過フィルターを定期的に交換していた装置では細菌汚染が確認されなかったが、フィルター交換を怠っていた装置は全て細菌に汚染されていた。
複数の歯科医療施設を対象に、歯科診療ユニットの口腔ゆすぎ水の細菌汚染調査を行った。全てのユニットで上記の機器と同様の細菌汚染が確認された。ユニットの使用頻度と細菌汚染のレベルは逆相関の関係にあった。水流配管を消毒できる構造になっている歯科診療ユニットは、有意に他機種より汚染レベルが低かった。
以上の結果より、水流配管を内蔵する医療機器が恒常的に細菌に汚染されていることが判明した。今回の検討で各機器より分離された菌種はいずれも低病原性である。しかし、免疫抑制状態にある患者には十分危険な細菌であり、これらの機器の細菌汚染に対して、なんらかの対策を講じる必要があると思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 2003

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 歯科処置ユニットの水の管理2005

    • 著者名/発表者名
      林 俊治
    • 雑誌名

      臨床医 31・8(印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 細菌コロニー数の簡便概算法2004

    • 著者名/発表者名
      林 俊治
    • 雑誌名

      臨床検査 48・5

      ページ: 571

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 内視鏡従事者のための感染管理に必要な知識2003

    • 著者名/発表者名
      平井義一
    • 雑誌名

      消化器内視鏡 15・1

      ページ: 92-99

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 医療機関における水系環境管理2003

    • 著者名/発表者名
      平井義一
    • 雑誌名

      Circles 5・3

      ページ: 9-12

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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