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2003 年度 実績報告書

薬物有害反応の規定要因の解析と同避のための合理的投与設計システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15590469
研究機関大分大学(医学部)

研究代表者

中野 重行  大分大学, 医学部, 教授 (10033341)

研究分担者 小手川 喜美子  大分大学, 医学部, 助手 (20244171)
小手川 勤  大分大学, 医学部, 助教授 (20264343)
中村 紘一  大分大学, 医学部, 助教授 (30045520)
キーワードワープロ法 / 精神運動機能 / ロラタジン / d-マレイン酸クロルフェニラミン / クアゼパム / イトラコナゾール / フルコナゾール / 薬物相互作用
研究概要

1.薬物による中枢抑制作用の定量的評価法(ワープロ法)の確立
第二世代の抗ヒスタミン薬であるロラタジン服用後の精神運動機能に及ぼす影響について、私共の開発したパソコンを用いた数字入力法による日常作業能率の評価法(ワープロ法)を用いて検討した。健常成人20名を対象にした。ロラタジンは、10mgおよび20mgを経口投与した。対照には、プラセボおよびd-マレイン酸クロルフェニラミンを用いた。
プラセボと比較し、ロラタジンのいずれの投与量においても、数字入力作業(正入力数)は有意な差を認めなかったが、クロルフェニラミンでは有意な低下を認めた。本研究により、第一世代の抗ヒスタミンに比し、第二世代のロラタジンの精神運動機能に及ぼす影響は少ないことが示唆された。
2.薬物有害反応の個人差に関与する要因の解析(遺伝的要因と併用薬物の影響)
クアゼパム(QZP)の代謝には、チトクロームP450(CYP)2C9および3A4の関与が報告されている。本研究では、CYP3A4の阻害作用を持つイトラコナゾール(ICZ)とCYP3A4とCYP2C9の阻害作用を持つフルコナゾール(FCZ)を用いて、QZPの薬物動態に及ぼすこれらのアゾール系抗真菌薬の影響について検討した.健常成人9名を対象にし、(1)QZPとプラセボ、(2)QZPとICZ、(3)QZPとFCZの併用時の比較を行った。QZP内服後96時間にわたり採血を行い、血漿中QZPおよびその代謝物(M4、M6)濃度を測定した。
QZPのC_<max>, AUC_∞はFCZにより有意に増大し、CL/Fは有意の低下を認めたが、ICZ併用群ではQZPの薬物動態に有意の影響を認めなかった。代謝物M4の薬物動態には、抗真菌薬の影響を認めなかった。しかし、M6のAUCはFCZ併用により有意の低下を認めた。精神運動機能の評価に用いた数字連続加算テスト(CNAT)の正答数の低下は、血漿中M6濃度と有意の相関関係が認められた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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