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2003 年度 実績報告書

ヒトB細胞腫瘍におけるAID発現とIg遺伝子体細胞変異との関係に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15590488
研究機関神戸大学

研究代表者

巽 英二  神戸大学, 医学部, 助教授 (20192172)

キーワードBurkitt lymphoma / AID(activateion-induced cytidine deaminase) / SHM(somatic hypermutaion) / FL(follicular lymphoma) / Ongoing Muattion
研究概要

1.15個のバーキット・リンパ腫(BL)株細胞についてAID(activation-induced cytidine deaminase)発現と免疫グロブリン(Ig)遺伝子の可変部(VH)の体細胞過剰変異(somatic hypermutaion)(SHM)を調べた。Tree92及びBlack93だけがAIDを発現せず、IgVH遺伝子にSHMを認めなかった。Tree92は膜表面Ig陽性でTdTやRAG1/2を発現する希なBL株細胞として既報告(Leukemia10:1159,1996)であり、Black93の形質は通例のBLと変わり無いが、急性腫瘍壊死症候群を発症したBL患者に由来し、ステロイドに特異的に高感受性であるとして既報告(Leukemia10:1592,1996)である。同時に4例の新鮮BL材料について調べ、AID発現とSHMの両者のあることを確認した。BLは、濾胞の極く初期段階由来と思われ、BLは一般にAIDを発現しSHMを示すが、稀にAID陰性のものはSHMが無く、AIDのprimary陰性である。BL材料でAIDのprimary陰性の世界最初の報告であり、結果は、雑誌論文(1)(Leuk Lymph45:155-160,2004)に示した。
2.濾胞性リンパ腫(FL)について15例の新鮮材料と4個のFL株細胞とで、AID発現とSHMの内容を調べた。SHMについては全材料でFLらしい高頻度のSHMを認めた。新鮮材料の10例でAID発現があり,これらでは継続変異(on-going mutation)(OM)パターンのSHMが観察された。株細胞の3個がAIDを発現したがOMは認められなかた。株化によるクローン選択のためと推定された。これらの結果は、ヒトB細胞腫瘍の新鮮材料で始めてAID発現とSHMのOMパターンを関連付けた最初の知見として文献上世界初であり、雑誌論文(2)(Leukemia18:826-831,2004)に示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hardianti MS: "Expression of activation-induced cytidine deaminase (AID) in Burkitt Lymphoma cells : rare AID-negative cell lines with the unmutated rearranged VH gene"Leukemia & Lymphoma. (未定). (2004)

  • [文献書誌] Hardianti MS: "Activation-induced cytidine deaminase expression in follicular lymphoma : association between AID expression and ongoing mutation in FL"Leukemia. 18. 826-831 (2004)

  • [文献書誌] 巽英二: "EBウイルス(高田賢蔵編)"診断と治療社. 311 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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