研究課題/領域番号 |
15590489
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
片岡 幹男 岡山大学, 医学部, 教授 (50177391)
|
研究分担者 |
石川 哲也 岡山大学, 医学部, 助教授 (90221754)
|
キーワード | サルコイドーシス / Propionibacterium acnes / Propionibacterium granulosum / 気管支肺胞洗浄 / リアルタイムPCR |
研究概要 |
1.気管支肺胞洗浄細胞(BAL細胞)および血清の採取 岡山大学医学部・歯学部附属病院呼吸器外来にて診断したサルコイドーシス(サ症)患者42例、非サ症患者30例雇気管支鏡検を実施し、気管支肺胞洗浄細胞を採取するとともに血清の採取を行った。 2.BAL細胞中のプロピオニバクテリア属ゲノムのリアルタイムPCR法による定量解析 P.acnes及びP.granulosumの16 S ribosomal RNAに対する特異的プライーマーとそれぞれのPGR増幅産物にハイブリダイズするように設計したTaqManプローブを用いて、リアルタイムPCR法によりBAL細胞中のゲノムの定量を行った。サ症42例のBAL細胞中のP.acnesゲノム量は対照肺疾患30例に比し有意に高値であった。一方P.granulosumはサ症患者と対照肺疾患の間でBAL細胞中ゲノム量の有意な差は認められなかった。サ症患者においてBAL細胞中のP.acnesゲノム量と血清ACE値とは有意の正の相関が認められ、BAL細胞中リンパ球比率とは有意の負の相関が認められた.P.acnesとサ症の関連が明らかとなり、BAL細胞中のP.acnes DNAの定量により診断が可能と考えられた. 3.血清抗体価の測定 P.acnes (ATCC6919株)の培養菌体をPoly-L-lisineにてマイクロプレートに固相化し、ビオチン結合抗ヒトIgG抗体とHRP結合ストレプトアビジンを用いたwhole bacterial EIA法を確立した.本法による血清抗P.acnes抗体価はサ症患者では健常人に比し有意に高値を示していた.
|