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2003 年度 実績報告書

臭化メチル代替物質による文化財燻蒸作業者における健康影響調査

研究課題

研究課題/領域番号 15590520
研究機関十文字学園女子大学

研究代表者

田中 茂  十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (60171758)

研究分担者 野見山 哲生  信州大学, 医学部, 助教授 (70286441)
キーワード燻蒸剤 / エチレンオキシド / ヨウ化メチル / フッ化スルフリル / プロピレンオキシド / 臭化メチル代替物質
研究概要

臭化メチルは、モントリオール議定書締約国会議によりオゾン層破壊物質として指定され、2005年から使用が禁止されている。今まで文化財燻蒸では臭化メチルを多量に使用してきたが、代替物質としての研究が行われ、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ヨウ化メチルやフッ化スルフリルが候補にあげられている。しかし、これらの物質による個人曝露濃度測定、及び生体試料による生物学的曝露指標に関する研究は行われていない。また、曝露限界値の設定に重要である曝露量-反応関係のある疫学調査研究も得られていない。
本研究は、臭化メチルの代替物質に対する文化財燻蒸作業者の曝露評価、および健康影響調査を行うことを目的としている。これらの内容は、燻蒸作業者の健康管理を行う上で、有益な情報となり、産業保健上有意義であると思われる。
本年度は、基礎的研究として、これらの物質による曝露評価法、及び生物学的曝露指標を確立することを目的に実施された。プロピレンオキシド、ヨウ化メチルにおける曝露評価法として、パッシブサンプラーでサンプリングし、質量分析計型検出器付きガスクロマトグラフ(GC-MS)で分析する条件、およびリアルタイムに測定することができるポータブル測定器VM30について検討し、サンプリングおよび分析条件を確立した。生物学的曝露指標としてエチレンオキシド(混合物中のHFC134aの代謝産物である尿中トリフルオロ酢酸を指標)、ヨウ化メチル(代謝産物:尿中ヨウ素)とフッ化スルフリル(代謝産物:尿中フッ素)等の代謝産物の分析法を確立した。フッ化スルフリルの曝露濃度の測定法、および、プロピレンオキシドの代謝産物についての実験が継続されている。
現在、健康影響調査を行う職場と調査遂行に向けて、詳細を検討している段階であり、今後、遅滞なく対象者へのインフォームドコンセントを行い、調査を実施する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 田中 茂: "文化財燻蒸における中毒事故防止について 第1回 呼吸用保護具"文化財の虫菌害. 45. 14-17 (2003)

  • [文献書誌] 田中 茂: "文化財燻蒸における中毒事故防止について 第2回 MSDS"文化財の虫菌害. 46. 10-34 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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