研究概要 |
ヒトSH2-Bの大腸菌を用いた発現 脂肪細胞の分化にともなうSH2-Bタンパク質発現量の変化を調べるために特異的抗体の作成を計画した。まずヒトSH2-BのcDNAをpTrcHisベクターにサブクローニングし、大腸菌JM109を形質転換した。pTrcHisは外来性タンパク質をmycとポリヒスチジンのふたつのタグとの融合タンパク質として発現させるベクターである。Chelathig Sepharose(ニッケルカラム)と市販の抗myc抗体を用いて、大腸菌粗抽出液よりSH2-B融合タンパク質の精製を行っている。 脂肪細胞分化とSH2-Bスプライシングバリアントの発現量の変化 マウス3T3-L1細胞はインスリンとデキサメサゾン、IBMXの添加により8日から2週間で脂肪細胞へと分化する。α-,β-,γ-,δ-SH2-B mRNAの発現量の変動を、細胞の分化段階に対応させて検討するため、PPARγ,HSL(hormone sensitive lipase),LPL(lipoprotein lipase),FABP(fatty acid binding Protein),leptin,TNFαに対するRT-PCR用の特異的プライマーセットをデザインし、さらに増幅の条件を検討した。 3T3-L1細胞への遺伝子導入 pcDNAベクターを用いて、3T3-L1細胞にSH2-Bの野生型および変異型cDNAを導入し、脂肪細胞分化への影響をOilRedO染色と脂肪細胞特異的遺伝子群の発現を指標に調べている。
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