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2003 年度 実績報告書

地域のメンタルヘルスリテラシー測定手法の開発とGISによる統合的地域診断への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15590537
研究機関秋田大学

研究代表者

本橋 豊  秋田大学, 医学部, 教授 (10174351)

研究分担者 佐々木 久長  秋田大学, 医学部, 助教授 (70205855)
三好 美生  秋田大学, 医学部, 助手 (60344751)
金子 善博  秋田大学, 医学部, 助手 (70344752)
キーワードメンタルヘルスリテラシー / 地域診断 / 地理情報システム / うつ病 / 疫学 / 保健ニーズ / 公衆衛生活動 / 精神保健
研究概要

地域での疫学調査で活用できる軽症うつ病をケースとしたメンタルヘルスリテラシーに関する事例提示の設問例を作成した。その内容は、軽症うつ病の症状の知識、心身相関、治療と予後、認知後の対処行動に関する質問であった。作成にあたっては精神保健専門家、心理学専門家、精神科医、疫学専門家が一同に介して討議を行い、最終案を作成した。この質問票を利用して、秋田県H町において心の健康づくりに関する住民調査を実施した。調査対象者は30〜69歳の男女であり、有効回答者数は2288人であった。質問項目としては、ツングの抑うつ尺度、地域・家庭におけるサポートとストレス、職業関連ストレス、ストレス対処行動、メンタルヘルスリテラシー、医療へのアクセス等であった。全調査項目についての単純集計、ロジスティック回帰分析を行い、地理情報システム(GIS)を用いてH町の字単位(小地区)の精神保健指標の地図上の視覚化を行った。うつ病尺度得点の平均値は45.1点で、50点以上のうつ的傾向を有する者の割合は15.1%であった。メンタルヘルスリテラシーの質問票の信頼性が確認され、疫学調査で活用可能であることが判明した。メンタルヘルスリテラシーの水準、抑うつ尺度得点によるうつ病者の出現頻度、ストレスを強く感じている者の出現頻度をGIS上で提示し、統合的地域診断を試みたところ、H町の北部の山間地帯にうつ的傾向を有する者が多いことが明らかになった。このようなGISによる統合的地域診断を活用して、地域のきめ細かい保健ニーズに対応した公衆衛生活動を行うことが有用であると結論された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Motohashi Y, Kaneko Y, Sasaki H.: "Community-based suicide prevention program in Japan Using a health promotion approach"Env.Health Prev.Med. 9. 3-8 (2003)

  • [文献書誌] 本橋 豊: "公衆衛生と自殺、公衆衛生,67(9):659-663,2003."公衆衛生. 37(9). 659-663 (2003)

  • [文献書誌] 本橋 豊: "自殺の疫学"精神科. 3(5). 404-408 (2003)

  • [文献書誌] 本橋 豊: "公衆衛生における公と私-21世紀における公衆衛生におけるパブリックの意味と倫理的側面に関する考察-"秋田県公衆衛生学雑誌. 1. 10-16 (2003)

  • [文献書誌] 佐々木久長, 本橋 豊他: "自殺予防活動における高リスク者発見のための質問内容の検討"日本公衆衛生雑誌. 50(10). 455 (2003)

  • [文献書誌] 本橋 豊他: "自殺予防へ向けた地域のメンタルヘルスリテラシー測定手法の開発"日本公衆衛生雑誌. 50(10). 455 (2003)

  • [文献書誌] 本橋 豊: "市町村の自殺予防のための心の健康づくり行動計画策定ガイド"秋田ワークセンター. 88 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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