研究課題/領域番号 |
15590537
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
本橋 豊 秋田大学, 医学部, 教授 (10174351)
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研究分担者 |
金子 善博 秋田大学, 医学部, 助手 (70344752)
三好 美生 秋田大学, 医学部, 助手 (60344751)
佐々木 久長 秋田大学, 医学部, 助教授 (70205855)
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キーワード | 自殺予防 / メンタルヘルスリテラシー / 地理情報シス / 地域診断 / ヘルスコミュニケーショ / 健康教育 / 連携 / 地域保健 |
研究概要 |
秋田県S町において、平成15年度のメンタルヘルスリテラシーの測定結果にもとづくヘルスコミュニケーションプログラムによる介入を行った。メンタルヘルスリテラシー・マップにもとづいて、リテラシーの低い地区と高い地区を2カ所づつ選定し、積極的なヘルスコミュニケーションプログラムによる介入を行った。ヘルスコミュニケーションプログラムとしては、集中的な健康教育(ロールプレイを中心にしたシナリオ)と健康通信(1回)を用意した。1回の健康教育は10人程度の少人数とし、確実な知識と行動変容ができるようにした。健康教育の結果を質問紙調査で評価した。その結果、うつ病に対する知識と対処行動に正の変化が認められた。 また、心の健康づくりに関する保健活動を進める上で、地域保健と地域医療の連携の強化は重要であるが、自殺予防対策における地域職域連携のネットワーク化に関する質的評価を行った。秋田県湯沢保健所の管轄下にある湯沢市において形成されつつある自殺予防対策ネットワークの実情と問題点を保健所長に面談の上、把握した。地域において見いだされたうつ病患者が医療機関と保健所や保健センターとの連携で継続的に管理されるシステムを構築することの重要性が示唆された。今後最終年度の本研究で、地域で見いだされたうつ病患者の管理の一元化を保健所や病院との連携のもとに、市町村保健担当者が中心になってマネジメントする可能性について最終的な評価を行うことにした。 本研究の成果の一部は、平成16年10月に行われた日本公衆衛生学会総会のシンポジウムにおいて報告した。また、その報告内容は平成16年10月22日の全国紙に報道され、大きな反響を得た。また、平成16年3月9日にはNHK総合テレビ「クローズアップ現代」において、「地域の力で自殺を防げ」というタイトルで紹介された。
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