研究課題/領域番号 |
15590548
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
山本 茂 徳島大学, 医学部, 教授 (70093896)
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研究分担者 |
酒井 徹 大阪府立看護大学, 総合リハビリテーション学部, 助教授 (40274196)
國井 大輔 徳島大学, 医学部, 助手 (90320100)
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キーワード | 栄養指導 / 双方向 / 食事 / 介入 / 肥満 |
研究概要 |
市町村で行われている栄養改善事業では様々な保健サービスが住民に提供されており、何らかのリスクを持った対象者に対する個別栄養指導もその一つである。しかしながら、適切に計画され、実施、報告されている介入は少ない。また、栄養指導自体の効果についても有効性やその方法の確立はなされておらず、より効果の高い栄養指導方法についてはその開発の必要性は高い。本研究では、市町村で行われている栄養改善事業を利用し、BMI25以上の対象者(25名)を適切にスクリーニングしたうえで通常介入群と特別介入群に無作為割り付けし、栄養情報の提供方法の違いによって指導効果(体重、BMI、血液性状、食習慣、QOL)に影響が出るかどうかを検討した。食事調査には妥当性が確認されたFFQ、QOLの調査にはSF-36を使用した。介入のプログラムは3ヶ月間であり、BMIを3kg低下させることを目的とし、1月毎に3回の個別栄養指導を行った。また、減量に役立つ情報を載せたニュースレターを1月に2回郵送した。栄養指導では対象者の主体性を重視した指導を行ったが、特別介入群ではさらに対象者の状況にあわせた情報提供と、対象者自身が指導者側に要望を伝えられる仕組みを作った(双方向型栄養指導)。介入により2群で体重の減少が見られたが、特別介入群では平均約2kgの減量に成功した(p<0.01)。また、血液性状でも特別介入群で有意(p<0.05)な改善が見られた。しかしながら、食習慣の調査では介入前後、2群で有意な変化は見られなかった。QOLの調査では特別介入群において、全体的健康観、心の健康が有意(p<0.05)に改善した。以上のことより、対象者への働きかけの違いが指導効果に影響を与えることが明らかになり、情報の提供方法を個人に対応した形に工夫することは指導効果を高めるうえで有効であると考えられた。
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